1 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 00:58:05.99 ID:SCEUiqCh0
咲-Saki-とschool daysのクロスです。
2 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 01:00:36.97 ID:SCEUiqCh0
誠「そんなこと言って、また体調崩したらどうするのさ」
怜「どちらかといえば、その原因は誠くんやろ?」
誠「どうして」
怜「だって、んっ、今だって」
誠「怜の火照った顔って可愛くて」
怜「いじわるやなぁ」
誠「じゃあやめる?」
怜「……や」
誠「ほら、怜は病弱なんだからソファーじゃなくベッドに行くよ」
怜「お姫様だっこ、役得やなぁ」
3 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 01:04:26.40 ID:SCEUiqCh0
誠「怜は進路どうするんだ?」
怜「誠くんに養ってもらうのもありやなあって」
誠「あはは、でも冗談は抜きにして」
怜「冗談やないで」
誠「怜?」
怜「日がな一日ぼーっと誠くんの子供と一緒に家でゆったりするのも、ええと思うけどなぁ」
誠「そうなったらしばらくは出来なくなるね。挿入するよ」
怜「ん、相変わらずゴム無し……酷いなぁ」
誠「大丈夫、出そうになったら抜くから」
怜「あ、んっ」
4 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 01:09:27.05 ID:SCEUiqCh0
~
~~
~~~
怜「汗だくだくやん」
誠「怜だって。はい、ドリンク」
怜「おおきに。ごくっ、はぁ、運動後のジュースは美味しいなぁ」
誠「体調はどう?」
怜「腰が痛いけど、それ以外は平気や」
誠「そっか」
怜「ところで誠くんは進路どないするん?」
誠「俺は看護師になろうかなぁって。でも怜の体を見るために医者になるのもいいかも」
怜「お医者さんかぁ」
誠「怜って男のお医者さんに見られてるの?」
5 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 01:14:33.82 ID:SCEUiqCh0
怜「そんなん言えるわけないやろ」
誠「恥ずかしがってないで教えてよ」
怜「ん~」
誠「怜?」
怜「キスしてくれたら教えたるで。ん~」
誠「…困ったなぁ」
怜「そんなこと言って結局は」
チュッ
誠「これでいい?」
怜「私の裸を見てええ男は誠くんだけやで♪」
誠「怜」
怜「だからもっかいキスしよ。な?」
6 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 01:17:22.83 ID:SCEUiqCh0
千里山女子 校門前
竜華「伊藤君」
誠「あ、清水谷さん。どうしたの?」
竜華「どうしたもこうしたもあらへんよ。また怜にちょっかいかけて」
誠「ちょっかいって」
竜華「挙句の果てに、怜に約束したそうやないか」
誠「約束?」
竜華「怜専属のお医者さんになるって」
誠「ええ!?」
竜華「怜の体を隅々舐めまわす気やろ」
誠「そんなことするわけ」
竜華「信用できん」
誠「それは横暴だよ」
竜華「だからうちがチェックしたる。ついてき」
誠「えっと」
竜華「ええから。ほら!」グイッ
7 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 01:18:57.41 ID:SCEUiqCh0
清水谷家
竜華の部屋
竜華「適当にくつろいで」
誠「え、はい」
竜華「それで、お医者さんの件やけど」
誠「それは、って何で脱いで」
竜華「うちの体で確かめるためや。怜に変なことせんかどうかをな」
誠「ど、どういう」
竜華「触診でもなんでも好きにしてええで」
誠「それって」
竜華「うちが誠くんは怜に相応しいか判定したるってわけや」
誠「え、えっと。じゃあ」
竜華「ひゃっ」
誠「あの、胸触っただけ」
竜華「い、今のは誠くんの手が冷たくて驚いただけや。」
誠「え、そうだったんですか」
竜華「ほら続けて。うちを怜だと思って」
誠「じゃあ」
竜華「ん、あっ、ひぁ」
8 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 01:27:27.53 ID:SCEUiqCh0
誠「感じすぎですよ。お医者さんの前でいっつもそんなことしてるんですか?」
竜華「ま、誠くんの手つきがやらしいだけで」
誠「それに家に入ってから下の名前で呼んでるし」
竜華「そ、それは怜が」
誠「ここもこんなに」
竜華「ひぁっ」
誠「竜華」ボソッ
竜華「あっ」
誠「耳も弱いんだね」
竜華「ば、ばか」
誠「怜にしてること、竜華にもしてあげるね」
竜華「や、優しく」
誠「わかってるよ。怜と同じく、優しく抱いてあげるから」
竜華「誠くん……」
9 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 01:32:17.24 ID:SCEUiqCh0
竜華「はぁ、まだヒリヒリするわ」
誠「怜も最初はそうだったよ」
竜華「怜も?」
誠「ま、今はもう平気っぽいけどね」
竜華「そんなもんなんやなぁ」
誠「竜華ももう一回してみたらわかるんじゃないかな?」
竜華「も、もう一回!?」
誠「俺も復活したし」
竜華「で、でも」
誠「怜だって最低3回はやるよ」
竜華「と、怜が?」
誠「そ、怜がね」
竜華「怜がそんぐらいやるんやったら、うちだって」
誠「決まり」
竜華「あっ、いきなり」
誠「どう?」
竜華「わ、わか、けど、さっきより」
11 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 01:44:14.18 ID:SCEUiqCh0
誠「さっきより?」
竜華「ちょっと……いい」
誠「よかった。嫌だったらどうしようって思ってたんだ」
竜華「け、けど、今回だけじゃまだ怜の事は任せられへんで」
誠「え、でも」
竜華「またテストするから、連絡先教えて。あと怜には内緒やで」
誠「……」
竜華「あ、あと、今日は中でもたぶん平気だから」
誠「わかった。またテスト頼むよ。あとそろそろ出る」
竜華「もちろん、ん、んんんっ!」
12 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 01:50:50.23 ID:SCEUiqCh0
数日後 千里山女子
泉「あれ、先輩肌綺麗っすね」
竜華「え、そう!?」
泉「いつもより肌のノリが」
フナQ「確かに肌の乗りがええですわ。何か化粧水でも?」
竜華「えっと、あはは」
怜「私も最近血色ええんやで。お揃いやな、竜華」
竜華「そ、そやな! お揃いやで」
雅枝「ほら部活始めんでー」
怜「あれ、セーラは休みですか?」
雅枝「なんか他校の生徒と特訓するとか言って、今日は部活休むらしいわ」
泉「あー、先輩らしいっすね」
フナQ「もしかしてデートやったりして」
怜「デートといえばこの前、誠くんと」
竜華「誠くん!?」
13 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 01:51:49.02 ID:SCEUiqCh0
泉「あの好青年っぽい人ですか?」
怜「そや。私の恋人や」
竜華「こ、恋人」
怜「……言っとくけど、誰にも渡さんで。勿論竜華にも」
怜「もし盗もうとしたら私がこの手で始末したるわ」
泉「ぶ、物騒ですね」
怜「それくらい本気ってわけや」
雅枝「はいはい、その辺で止め。部活はじめるで」
『はーい』
駅前
誠「待ちました?」
セーラ「待ってへんよ。ほな遊びにいこか」
誠「あれ、セーラー服」
14 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 01:52:37.56 ID:SCEUiqCh0
セーラ「あ、これ? あはは、セーラとセーラーを」
誠「凄く似合ってる」
セーラ「え、あ、アホ」
誠「本当だって。普段男勝りな分、今は何だかすっごく女の子らしく、魅力的だよ」
セーラ「冗談はお終いや! ほら、遊びに行くで!」
誠「そうだ、どうせ遊ぶなら……」
セーラ「遊ぶなら?」
誠「体を動かさない?」
セーラ「ええな。なんや、テニス? バッティング? それとも」
誠「それは着いてからのお楽しみってことで」
セーラ「なんや? 遊園地にでも連れてってくれるんか?」
誠「あはは、そんなところですよ」
25 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 17:48:32.90 ID:SCEUiqCh0
セーラ「確かに遊園地かもしれへんけど……」
誠「お城だし、おもちゃもあるよ。入れる?」
セーラ「ちょ、まっ、んひっ!」
誠「セーラの弱い所はお見通しってね」
セーラ「スケベ…」
誠「でもセーラだってすっごく締めつけてくるよね。やっぱ運動するからなのかな」
セーラ「って、誠と会うといつもこれやな、んっ」
誠「ほら、次は乗馬だよ」
セーラ「ん、あっ」
誠「セーラ、セーラ」
セーラ「まこと、誠ぉ!」
誠「セーラ、スピードあげるよ」
セーラ「ええ、ひぎっ、い、いきなりなんて」
誠「セーラ、俺の、俺のセーラ」
セーラ「ば、バカ」ギュッ
誠「そろそろ、出るかも」
セーラ「抜かんで。今日は…その平気やし」
26 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 17:56:38.50 ID:SCEUiqCh0
~~
~
セーラ「抜かんでええとは言ったけど、5回も出すなんてやりすぎちゃうん?」
誠「まあ良い運動になっただろ? ほらジュース」
セーラ「ん。まあストレス発散にはええけど。怜になんていえば」
誠「俺たち友達だろ?」
セーラ「友達、ねえ」
誠「それともセーラが恋人って言った方が良い?」
セーラ「ん~、怜との仲も壊したくないしな。ま、今は男友達ってことにしといたるわ」
誠「セフレの間違いじゃない?」
セーラ「男友達となにしようが、怜の知ったことやないしな」
誠「セーラ」
セーラ「悪友っちゅう言い方も出来るけどな。怜に誠紹介したのは私やろ?」
誠「まあね」
セーラ「お、私と誠がこんなことしてるって怜が知ったら、驚くやろなあ」
誠「いつも通り俺って言ってもいいんだよ」
セーラ「二人きりの時くらい女らしくしたい女心わからんかい!」ペシッ
誠「あいたっ」
セーラ「時間もあるし、罰としてもう一回やな。延長戦や」
誠「もう出ないよ」
27 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 18:01:29.48 ID:SCEUiqCh0
セーラ「ココ硬くしてそんなこと言っても、説得力に欠けるで。あむっ、んっ」
誠「んっ」
セーラ(相変わらず凶暴やなぁ……だからこそ美味しいんやけどな)
誠「しょうがないなあ」
セーラ「どっちが先にイクか勝負やで」
誠「はいはい」
チュプッ
セーラ「あちょ、どこに指入れて」
誠「セーラのかわいい穴だよ」
後日千里山女子
セーラ「おーっす」
泉「あ、先輩。こんちわっす」
セーラ「なんや泉だけか?」
28 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 18:08:20.61 ID:SCEUiqCh0
泉「園城寺先輩は定期健診っすわ」
セーラ「ふーん」
泉「ところで昨日」
セーラ「ああ、久しぶりに会った友達と遊んでただけや」
泉「へー、どんな人ですか?」
セーラ「そやなあ」
泉「もったいぶらずに教えてくださいよ~」
セーラ「泉が会ったら腰抜かすで。そんでちびる」
泉「ええ!?」
セーラ「じょーだんや。本気にすなや」
泉「からかわんどいてください」
フナQ「デートって情報はガセか……ちっ」
セーラ(デートねえ。やるだけやるんがデートっちゅうんかな)
フナQ「で、サボってまでどこ行ったんですか?」
セーラ「遊園地や」
29 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 18:09:27.27 ID:SCEUiqCh0
泉「遊園地?」
セーラ「なんてな。普通に運動して解散やで」
泉「先輩らしいですね」
セーラ「体動かすのは気持ちええで~」
泉「聞いててアホらしくなってきましたわ」
セーラ「おっ、竜華からメールや。なになに」
フナQ「拝見しても?」
セーラ「ええで。ん?『体調悪いから見てもらってくる。だから今日は部活休む。ごめん』らしいで」
泉「夏風邪っスか? 長引かないとええですね」
フナQ「風邪ひいた時は尻にネギを」
泉「えええ!?」
フナQ「じょーだんや」
泉「はぁ、なんか今日驚いてばっかりや」
セーラ(体調悪い…ねえ。昼にがっつり精の付くもん食べとったやん)
30 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 18:18:14.72 ID:SCEUiqCh0
清水谷家
誠「何で膝枕?」
竜華「そ、それは怜がうちの膝枕を愛してくれとるから、その心地よさを知ってもらわんと」
誠「知ってもらわんと?」
竜華「彼氏に相応し無いやろ。どない気分?」
誠「柔らかくて、なんだか包み込まれているみたいだ」
竜華「それはよかった……って、どこに顔埋めて」
誠「竜華の匂いが癒しなのかな」クンクン
竜華「あ、ちょ」
誠「あれ、何だか湿ってきたよ」
竜華「も、もう!」
誠「……もしかして、したい?」
竜華「…裸で膝枕してるんだから察してや」
誠「意地悪したかっただけだよ。ほら、俺だって」
竜華「うわっ、前見た時より反っててしかも硬く」
31 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 18:20:12.68 ID:SCEUiqCh0
誠「竜華、俺もう」
竜華「待って。入れる前にコレで試したいことあるんや」
誠「胸で?」
竜華「そや。本見て勉強」
ピンポーン
誠「あれ、お客?」
竜華「どうせセールスや。それより続き」
ピンポンピンポーン
竜華「もう……誰やの。せっかく」
ピンポンピンポン
竜華「ああもう!」
誠「出てきたら?」
竜華「そうするわ」
誠「あ、服、服!」
竜華「あ、そや! 忘れとった」
ピンポーンピンポーン
竜華「ハイハイ、すぐ出ます!」
竜華「新聞なら間に合って」
怜「新聞?」
竜華「と、怜!?」
33 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 19:20:01.74 ID:SCEUiqCh0
怜「病院帰りに近く通ったから」
竜華「ど、どうして」
怜「セーラから竜華体調悪いって聞いてな。顔赤いし」
竜華「あ、そやねん。ごほごほ」
怜「心配やからあがるね。これ林檎。好きやろ」
竜華「そ、そんな」
怜「ちょっとだけやから」
竜華「い、今は」
怜「あれ、この靴……」
竜華「そ、それは、おとんの。おとん最近」
怜「ふーん、こんな学生みたいなローファー履くんやな」
竜華「ぎくっ」
34 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 19:25:53.61 ID:SCEUiqCh0
怜「それにこの靴、見覚えあるで」
竜華「よくある靴やしな~」
怜「……私言ったよね。盗んだら殺すって」
竜華「お、覚えてないな~」
怜「この感じ、2階やな!」
竜華「あ、ちょ!」
普段では想像できない速さで駆けあがっていく怜。
怜「おるんやろ!」
竜華「お、おわった……」
怜「……ほら見んかい」ニヤァ
誠「怜、来てたんだ」
35 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 19:29:07.86 ID:SCEUiqCh0
幸い服は着ていた誠
怜「何でこんな場所におるん?」
誠「俺が竜華の家にいたらダメなのか?」
怜「誠は私の彼氏やろ?」
誠「ばれちゃったらしょうがないね……怜」
怜「なんや?」
竜華(アカン、誠くんと)
誠「これプレゼント」
怜「なんのつもりや?」
誠「竜華にあってたのは、そのプレゼント選びに付き合ってもらってたんだ」
渡したのはペアリング。
誠「な、竜華」
竜華「そ、そやねん」
怜「嘘」
竜華の言い訳をはっきりと断定して決めつける怜。
36 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 19:39:25.26 ID:SCEUiqCh0
その目はいつもの蕩けたような目ではなくきつく、鋭い目つきだった。
そして何より、光が無かった。
38 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 20:20:56.42 ID:SCEUiqCh0
誠「本当だって。怜にサプライズプレゼントしたくて、怜の親友である竜華に怜の趣味を聞いたんだ」
怜「竜華、それ本当なん?」
竜華「そ、そやで。だからその時が来たら渡すはずだったのに、怜が来てもうて」
誠「ほらおいで、怜が喜ぶと嬉しいんだけど」
怜「なんやそうだったんか~。も~」
先ほどまでの目ではなく、いつも以上に蕩けた目で誠に擦り寄る怜。
誠「ほらおいで」
怜「ん、お邪魔するで」
あぐらをかいた誠にちょこんともたれかかるように座る怜
誠「はめてみて」
小さなケースに入っていたのは、二つのリング
怜「カワイイ色やなあ。ん、ぴったしや」
付ける指は左手の薬指。
誠「じゃあ俺も」
同様に身につける誠
怜「幸せやなぁ」
誠「本当は次のデートで渡すつもりだったのにな」
怜「んふふ」
竜華「あ、じゃあ林檎剥いてくるね」
怜「おかまいなく~」
自室だというのに、半ば強制的に追い出されてしまう竜華
39 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 20:25:44.01 ID:SCEUiqCh0
竜華(バレへんで良かった……でも怜のやつ、なに人の部屋で、いたっ)
指を包丁で少し切ってしまった。竜華の綺麗な指から目の前の林檎のように真っ赤な血が流れ出す。
竜華「血、かぁ…」
怜『おかまいなく~』
竜華「なにがお構いなく~や。かまとと、って、うち今なにバカなことを」
竜華「はよ林檎もってこっと」
林檎を兎状に切り、更に乗せ運ぶ竜華。
怜は林檎を誠の膝の上で食べさせてもらっている
怜「ん、シャリシャリして美味しいなぁ」
誠「俺も食べたいんだけどな」
竜華「ほ、ほならう「なら口移しでええやろ? ん~」」
誠「竜華もいるんだぞ」
怜「見せつけてやればええやん」
誠「まったく、しょうがないなあ」
怜「んフフ、指輪も貰うし林檎も美味しいし、最高やなぁ」
竜華(はよ帰らんかなぁ……って、うちまた怜の事を邪見に)
怜「竜華?」
竜華「あ、なんでもない、なんでもないで」
怜「そっか。ほら誠くん、ちゅ~」
誠「はいはい」
目の前で口づけを交わす二人。
40 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 20:40:43.93 ID:SCEUiqCh0
結局その日、竜華が誠と交わることは無かった。
怜も誠と仲良く腕を組んで帰って行くのを玄関から見送った。
竜華「なんやろ、このモヤモヤ感……ちょっと早いけど寝ようかな」
ちょっと早めに床に就く竜華。
竜華(怜……誠くん、どっちに嫉妬してたんやろ)
竜華(誠くん…好きやで)
そんなことを思いながら布団に入っても、思ったように寝付けない。
竜華「……」
41 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 20:49:15.21 ID:SCEUiqCh0
帰宅中。
部活後皆でカラオケ屋に行った帰り、怜は相変わらず嬉しそうだった。
泉「園城寺先輩、あんまり学校で見せびらかすと没収されますよ」
怜「そんなことされたら、その先生を訴えるだけや」
竜華「あはは、大げさやなぁ」
怜「大げさやないで!」
セーラ「にしてもひさびさに皆で遊んだなぁ」
フナQ「確かに、最近はデートださぼりだで集まり悪いでしたしから」
セーラ「うっ」
怜「ふふっ」
竜華「もう真っ暗やな、ほなうちこっちやから」
泉「お疲れ様です!」
フナQ「最近不審者出るらしいですから、気をつけてくださいね」
怜「ま、私には愛しの誠くんがおるから平気や」
竜華「とーき、コイバナはもうごちそうさまです」
怜「えー、おかわりしてええんよ~」
竜華「はいはい。じゃ、またね~」
セーラ「またな~」
42 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 20:51:05.85 ID:SCEUiqCh0
この日、怜が路上で死んだという電話が竜華のケータイ電話に留守電で入っていた。
それに気付いて駆け付けたものの、再び出会った怜の体は創傷だらけで指も欠け、とても苦しそうな顔で死んでいたのを覚えている。
43 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 21:08:01.90 ID:SCEUiqCh0
火葬が終了しても、なお、千里山女子の面々は
竜華「怜、どうして……」
泉「酷いっす……うっ」
誠「怜、怜ぃ」
大泣きしていた。貰いなきする面々も出た。
セーラ「誠と付き合ってからあんなに楽しそうだったのに」
誠「俺が、俺が守れなかったから……」
竜華「ううん。うちが怜を、怜から目を離したから」
セーラ「俺だって……」
崩れ落ちる誠を慰めるように二人は寄り添い、泣きあった。
フナQ「それにしても、左手の指全部切り落とすなんて猟奇的犯行すぎますわ。これは」
雅枝「浩子、その辺にしとき」
フナQ「わかってます。ただ、あまりに酷くて」
雅枝「乱暴に切断された形跡は確かに気にはなるけど」
誠「ごめんなさい、俺が……俺のせいで」
雅枝「アンタのせいじゃない。悪いのは全部犯人、犯人のせいや」
数週間後
清水谷家
竜華「誠くん、ほら元気出して」
誠「うん……」
45 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 21:13:51.00 ID:SCEUiqCh0
数週間後
清水谷家
竜華「誠くん、ほら元気出して」
誠「うん……」
竜華「怜が死んでしもたんは悲しいけど、何時までも悲しんでたら怜も浮かばれんよ」
誠「でも」
竜華「ほーら、ケーキでも食べて元気出して」
誠「ケーキ、怜も好きだったな……」
竜華「むっ、ほら、口開けて」
誠「んぐっ」
竜華「どや。美味しいやろ?」
誠「ああ、美味しいよ」
竜華「そやろ~。あ、そや」
誠「竜華、竜華は何処にも行かないよな」
竜華「当たり前やろ。怜の代わりに、ずっと、ずっと一緒にいたるで」
誠「竜華、ありがとう」
竜華「ほら、この指輪。覚えとる?」
誠「あ、それ……」
竜華「あの後々やつ探して買ったんや。新品が見つからなくて中古品だけど、これつけてると、何時までも一緒にいられる気がしてな」
誠「竜華、俺を温めてくれ。温もりを感じていたいんだ」
竜華「ええよ。好きなだけ感じさせたるで」
誠「ありがとう…」
S「……また誠に近づこうとする女が、殺っても殺っても」
K「……誠君も私たちの前から逃げるなんて、酷いです」
47 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 21:32:37.57 ID:SCEUiqCh0
セーラ「ん、なんや。 二人とも」
セーラ「竜華に用あるんか? だったら俺も用あるし」
セーラ「竜華ー、入るでー」
ガチャガチャ
セーラ「あれ、鍵かかってるわ」
セーラ「留守かなぁ」
S「ねえ、貴女の目的って?」
K「……中にはいますよ」
セーラ「俺か? 俺は最近元気ない誠に元気を注入したろうかなーって」
S「へぇ…」
K「元気を……」
セーラ「で、二人は? 喋りからして東京もんか?」
S「そんなところ。で、竜華さんに会いに来たんだけど」
K「……話したい事があって」
セーラ「へー、竜華に東京の友達が」
49 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 21:35:49.45 ID:SCEUiqCh0
S「所でさっき誠に」
セーラ「え、あー」
K「もしかして、恋人さんなんですか?」
セーラ「こ、恋人!?」
S「その反応」
セーラ「ちゃうちゃう。俺は友達、誠とは親友なんや」
K「親友……」
S「男と女で?」
セーラ「性別超えても親友にはなれるんやで」
K「だったら私、貴女とお話がしたいです」
セーラ「んっと、悪いんだけど今日は誠に」
K「やっぱり……少しでいいので」
セーラ「ちょっとだけやで」
K「すぐ確認するだけですから」
セーラ「確認って大げさな。まあしゃあない。ええで」
50 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 21:37:17.89 ID:SCEUiqCh0
K「ありがとうございます。じゃあこちらへ」
セーラ「こっちってあるの空き家やん」
K「聞かれたくない話もあるので」
セーラ「ところでアンタの名前聞いてなかったな。俺はセーラ。誠の一番の親友や」
K「私の名前ですか? 木戸って言います」
セーラ「木戸か。よろしくな」
S永「へー、この子が誠の?」
木戸?「ええ。誠くんの親友らしいです」
S永「へー、男勝りっぽいね。胸もないし」
セーラ「触るんな!」
S永「おー怖い怖い」
木戸?「早く確かめてもらえます? 時間が惜しいので」
セーラ「どういうつもりや?」
木戸?「どうせ死ぬ人に伝えるのは無意味です」
52 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 21:44:22.93 ID:SCEUiqCh0
セーラ「な、なに脱がしてん、ってさっさと離せや!」
S永「勝気な娘も可愛いってね」ペロッ
セーラ「ひっ。ちょ、どこ弄って」
S永「えー別にいいじゃん。減るもんじゃないし」
セーラ「俺の体に触れて良いのは誠だけや!!」
木戸?「やっぱり貴女も……」
S永「殺す前にやっちゃだめ?」
木戸?「ダメです。誠くんを誑かす女は、すべて消すって決めたんです」
S永「残念。でも死んでからならいいんだろ?」
木戸?「好きにして下さい」
S永「ラッキー」
セーラ「もしかして怜を殺したのは」
木戸?「それは私じゃありません」
セーラ「じゃあ誰が」
53 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 21:50:35.54 ID:SCEUiqCh0
S「ちょっと。やるなら夜やりなさいよね。目立つじゃない」
木戸?「ごめんなさい・・・でも我慢できなくて」
S「まあ気持ちはわかるけど。それとするなら早く確認してよね」
セーラ「その指輪……」
S「ん、なに?」
セーラ「怜を」
S「ああ、あの病弱そうでぶりっこね。そうよ」
セーラ「お前ら……んっ!」
S永「俺を無視しないでよ―」
セーラ「木戸! 絶対許さ、ん、やめ、キスすなボケ!」
S「木戸?」
木戸?「はい。私の偽名です」
S「あー、なるほど」
木戸?「そろそろ迎えに行きませんか?」
S「そうね。澤永、適当にやってていいわよ」
澤永「まじ?やった!」
54 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 21:51:37.47 ID:SCEUiqCh0
木戸?「逃げないように縛っておくので」
セーラ「やめ、縛るな、ボケ!」
S「処女かどうかだけ教えてね。あとうるさいから猿轡して」
澤永「オッケー」
世界「あ、乙女はどうする?」
乙女「私はこの男女見ててムカつくから、ちょっとやってから行くわ」
セーラ「ぼ、んんんっ」
セーラの髪を引っ張る乙女
乙女「あんたさあ、誰の許可得て誠の親友名乗ってるわけ?」
セーラ「いっ、んぐぐ」
乙女「何言ってるか分かんないわよ。ま、そんな貧相な体じゃ友達どまりでしょうけど」
セーラ「んぐぐ!」
乙女「澤永、あんたもやるんならさっさとしなさいよね」
澤永「へーへー」
乙女「私実はこんなにおもちゃ持って来ちゃった」
澤永「うっわ…すげー」
乙女「ねえねえ、どれから試す?」
澤永「俺はこれかな~」
乙女「え―ソフトすぎでしょ。やっぱこれだって」
55 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 22:00:19.76 ID:SCEUiqCh0
清水谷家玄関
世界「というか、誠のやつ私たちのこと秘密にしていたみたいね」
言葉「ええ…何だかさびしいですね」
世界「これはお仕置きね。お仕置き」
言葉「西園寺さん、カギどうします?」
世界「カギねえ、ピッキングでもする?」
言葉「あ、私出来るかもしれません」
世界「嘘、桂さん凄いわね」
言葉「そんなこと……でももし出来なかったら」
世界「その時はその時で、壁でも扉でも破壊しましょうか」
言葉「そうですね…人間やればできます」
世界「じゃ、迎えに行きますか」
言葉「ええ。私たちの前から」
「「逃げた誠(くん)を」」
『修羅は来たれり』 END
56 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/17(水) 22:02:15.30 ID:g3Yy7DBxO
こーわーいー
58 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/17(水) 22:28:10.53 ID:UhIKkwW60
乙
泉とフナQは手を出されなかったか
命拾いしたな
59 : ◆qQ.Wr0r2AXHb 2015/06/17(水) 22:54:08.77 ID:SCEUiqCh0
>>58
フナQを入れてしまうと雅枝とか絹恵、洋榎に拡大するから外しました。
泉も入れる予定でしたが、長くなるのでやめました。
元スレ:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1434470275/