【ひぐらしのなく頃に・クロスSS】しんのすけ「雛見沢にきたゾ」

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 10:37:39.69 ID:s9R2rFDl0
ひろし「やーここが雛見沢かぁ」

みさえ「なーんにもないとこねー」

ひろし「いやいや、この大自然こそいいんじゃないか!なっ!しんのすけ?」

みさえ「あら?しんのすけは?」
しんのすけ「おねいさ~ん!オラここ初めて来たの~一緒に歩いてほしいなァ~」

女の子「!!!?」

みさえ「こらしんのすけ!!……ごめんなさいねー。気にしなくていいからねー。」
4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 10:39:24.59 ID:s9R2rFDl0
女の子「あはは大丈夫ですよ!そういうノリにはなれてますから!ところであなた方は観光ですか?」

みさえ「そうなのよー。知り合いにこの村の事を教えてもらってね、とっても素敵なとこだったから来てみたのよ!」

ひろし「そうそう、調べてみたら今度お祭りもあるって聞いたし。」

女の子「綿流しのお祭りですか?そうですね、とても楽しいですよ!あ、よかったらこの村をご案内しますよ!他の友達も呼んで穴場とかも教えますよ!」

みさえ「えっ!?本当?うれしー!じゃあお願いするわ!……え、と。」

女の子「あ、私は園崎魅音です。」
6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 10:40:41.09 ID:s9R2rFDl0
ひろし「魅音ちゃんか。俺は野原ひろし。こっちは女房のみさえ。これが息子の――。」

しんのすけ「えへへ~オラのはらしんのすけ5歳~。」

ひろし「こら!魅音ちゃんの足にまとわりつくんじゃない!!」

10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 10:41:41.35 ID:s9R2rFDl0
圭一「へー観光客かぁ。こんにちは!俺は前原圭一です!」

レナ「竜宮レナです。」

沙都子「北条沙都子でございますわ。」

梨花「古手梨花なのです。にぱー☆」

みさえ「随分たくさんのお友達ねー。」

ひろし「よろしくな。」

しんのすけ「レナおねいさんもキュートでいいけどオラはやっぱり魅音おねいさんが……」

圭一「あ!こら魅音にだっこなんかされやがって!!」

魅音「なぁに圭ちゃん、やきもち~?」
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 10:42:42.73 ID:s9R2rFDl0
羽入『あうあう!観光客なんて珍しい上に僕たちと関わりを持つなんて更に珍しいのです!!』

梨花「(そうね……今までにはなかった事だわ……けれどこんな事が私の運命を変えてくれるとは思わないし……)」

羽入『梨花ったら荒んでますのです……。』
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 10:44:39.49 ID:s9R2rFDl0
魅音「と、まぁこんなところだね!」

みさえ「小さな村だと思って油断してたわー……もう夕暮れじゃない……。」

ひろし「そうだな。けど、すごく良い村だな。」

レナ「そういって頂けると嬉しいです。」

梨花「どうぞ綿流しのお祭りも楽しんでいってくださいです。」

ひろし「そうさせてもらうよ。あ!君たちはそのお祭りに行くんだろ?」

魅音「もっちろん!私達はこのお祭りの為に一年を過ごしてると言っても過言じゃないですから!」
17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 10:49:00.16 ID:s9R2rFDl0
ひろし「そっか、じゃあお祭りの日にお礼をさせてもらうよ。」

レナ「そんなこと言ったら後悔しちゃうかな、かな!」

ひろし「後悔……?」

魅音「まぁお言葉に甘えるとしようよ!じゃ、野原さんたちは民宿でしょ?うちの知り合いの家だから先に連絡しときましたよ!」

みさえ「助かるわー何から何まで……」

魅音「じゃあまた綿流しの夜に!」

ひろし「おう!ありがとうな!みんな!」

みさえ「いい子達だったわねー。」

ひろし「そうだな。……あれ!?しんのすけは!?」

みさえ「困ったわー。どこに行ったのかしら?」
19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 10:52:59.49 ID:s9R2rFDl0
レナ「圭一くん、梨花ちゃん、沙都子ちゃん、ばいばーい。」

魅音「圭ちゃーん明日遅刻しちゃダメだよー?」

レナ「ふう。」

魅音「いやぁ!野原さんたち面白い人だったね!」

レナ「そうだね。綿流しに会うのも楽しみだよ!だよ!」

しんのすけ「じゃあそれまでオラと遊ぶゾ!」
20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 10:55:07.76 ID:s9R2rFDl0
魅音「!!!?」
レナ「!!し、しんちゃん!?」

しんのすけ「出来れば魅音おねいさんが……」

魅音「なーにいってんの!なんであんたここに居るわけ?お父さんやおかあさんと帰ったんじゃ!?」

しんのすけ「魅音おねいさんの瞳に引き寄せられまして……」

魅音「ほんとにこの子幼稚園児なの?まるで圭ちゃん縮小版……」

レナ「魅ぃちゃん、そんなこと言っちゃ……」
21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 10:57:54.55 ID:s9R2rFDl0
魅音「仕方ない……。一旦うちに行って車で送ってくかぁ」

レナ「じゃあ魅ぃちゃん家まで一緒に行くよ!」

魅音「悪いね、レナ。」

しんのすけ「ねーねー、魅音おねいさんって彼氏いるの?」

魅音「そんなのいないってば
!」

しんのすけ「じゃあオラが立候補しちゃう……」

魅音「あはは!あと10年たったらおいで!告白だけは聞いてあげる!」

しんのすけ「その約束忘れないでね!」
23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 11:01:10.43 ID:s9R2rFDl0
鷹野「あらぁ、魅音ちゃんにレナちゃんじゃなぁい。?その坊やは見掛けない顔ねぇ。」

魅音「鷹野さん!」

しんのすけ「うひょーー!!ムチムチなおねいさん!!!」

鷹野「っちょ!なんなのこの子!!?」

魅音「こーら!むやみに抱きつかないの!」

レナ「この子は雛見沢に観光に来たご一家の息子さんです。ご両親にはぐれっちゃったみたいで送って行こうかと。」

鷹野「そ……そうなの……」

しんのすけ「オトナのおねいさんってカンジですなぁ~」
24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 11:03:08.64 ID:s9R2rFDl0
鷹野「そういえばもう綿流しねぇ……今年は誰がいなくなるのかしら……?」

レナ「……ッ!!」

魅音「鷹野さん……!」

鷹野「あらぁ、ごめんなさいねぇ……くすくす……それより、ぼく?私の足下で何してるのかしら?」

しんのすけ「なーに軽いスキンシップですよ~」

鷹野「……じゃ、じゃあね二人とも……!」

魅音「ナイスしんのすけ!」

レナ「ほんと、やな人だね、だね!」

しんのすけ「あぁん、おねいさぁん……」
26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 11:07:26.02 ID:s9R2rFDl0
~綿流し当日~

ひろし「いやー結構な祭りだなー!」

みさえ「そうね、出店もいっぱ出でてるし。」

しんのすけ「あっ!魅音おねいさーん!」

ひろし「こらこら!走るなって!」

みさえ「まぁいいじゃない。あの子も歳が近いほうが楽しいわよ。しんのすけー?お祭りが終わったら魅音ちゃんとかと一緒に民宿に来るのよー?」

しんのすけ「ほーい!」
31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 11:12:49.10 ID:s9R2rFDl0
レナ「あっ!しんのすけくんだ!」

圭一「来たな変態ガキ!」

沙都子「圭一さんが人の事言えまして?」

圭一「なんだと!?」

しんのすけ「魅音おねいさーん!会いたかった!」

魅音「わわっ!」

圭一「あっ!だから抱きつくなって!!」
パシャッ!
しんのすけ「おっ?」
34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 11:15:13.58 ID:s9R2rFDl0
富竹「やぁ、今日は知らない顔がいるなぁ。みんなの友達かい?」

レナ「富竹さん!この前友達になったばかりのしんのすけくんです!」

しんのすけ「おじさんだれ?人を勝手に撮ってもらっちゃ困るんだよね~。本当はいちおくまんえんもらうとこだけど、今日はレナおねいさんに免じて許してやるゾ!」

富竹「はは……ありがとう……」

鷹野「こんばんはぁ、みんなぁ?」
36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 11:17:29.29 ID:s9R2rFDl0
しんのすけ「おお~!!ムチムチなおねいさん!!!」

鷹野「う……この子、まだいたの……?」

しんのすけ「魅音おねいさんに聞きました!看護婦さんですって?オラの胸の苦しみを治してください!!」

鷹野「し、診療所にいらっしゃい。(苦手だわ、この子……)」

しんのすけ「はい!ひゃくおくまん本のバラを抱えて行きます!」

鷹野「途方もない約束はするものじゃないわよぅ?」
37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 11:19:29.59 ID:s9R2rFDl0
富竹「鷹野さん、早く行かないと……」

鷹野「そうね。じゃあね、みんな。お祭り、たくさん楽しんでねぇ?」
すたすた

魅音「さ!部活始めるよー?」

圭一「おう!」

レナ「あれ?しんのすけくんはどこいったのかな?かな?」
40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 11:21:51.56 ID:s9R2rFDl0
鷹野「ジロウさん、まだ開かないの……?」

富竹「まって、暗くて……」

鷹野「もう、早くしないと人が来ちゃうじゃない!」

しんのすけ「二人はそんな関係だったのかー!!!」

鷹野・富竹「ビクッ!!」

鷹野「し、しんのすけくん!?」

しんのすけ「オラショックだ……二人がそんな仲だったなんて……」

鷹野「ちょっと!!違うわ!私とジロウさんはそんな仲じゃないし、ただの知り合いよ!知・り・合・い!!」

富竹「´・ω・`」
42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 11:24:04.44 ID:hQIdNsQeO
とみたけ・・・
43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 11:24:29.68 ID:s9R2rFDl0
しんのすけ「じゃあこんなとこで何してるの?泥棒さん?」

鷹野「やだわ!もっと違うわよ!この中を見るだけ!ね?」

しんのすけ「中にはなにがあるの?」

鷹野「気になるぅ?」

しんのすけ「なるなるぅ」

鷹野「じゃ、一緒に入りましょうか?」

しんのすけ「おお~!!いいの!?」

富竹「鷹野さん、こんな小さな子供に……」

鷹野「あら、最近の子供は過激って聞くじゃなぁい?平気よ。泣き出したら外に出せばいいし。」

富竹「……。」
45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 11:27:15.09 ID:s9R2rFDl0
鷹野「そんな事より、早く開けて!」

富竹「う、うん……。」

カチャカチャ

しんのすけ「(じーーーーー。)」

富竹「な、なんだい?」

しんのすけ「おじさん、鷹野おねいさんのこと好きなの?」

ザクッ

富竹「~~~~~~~ッ!!!」
48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 11:30:33.36 ID:s9R2rFDl0
鷹野「どうしたのジロウさん!!指に針金が!?」

富竹「大丈夫だよ鷹野さん、かすり傷さ。早く開けよう。」

鷹野「ものすごく出血してるわよ……?」

カチャカチャ

富竹「しんのすけくん、僕と鷹野さんは仕事のパートナーさ。それ以上の関係はないんだよ?」

しんのすけ「ほうほう。」

鷹野「(じーーーーー。)」

富竹「(今度は鷹野さんからキツい視線が……)」
49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 11:34:27.19 ID:s9R2rFDl0
しんのすけ「じゃあさっき一緒にいたおねいさんが恋人なの?」

富竹「?誰のことだい…………。!?」

鷹野「あぁら、私というものがありながら、どなたと付き合ってらっしゃるのかしらぁ?くすくす。」

富竹「!?身に覚えがないッ!!しんのすけくん!でたらめ言うなよ!」

しんのすけ「ほんとのことだゾ?魅音おねいさんも、レナおねいさんも見たし。」

鷹野「もういいわ!蔵なんて!あなたの顔も見たくない!!」

スタスタ

富竹「鷹野さん!!!」
51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 11:36:16.99 ID:s9R2rFDl0
富竹「しんのすけくん、僕と一緒にいた女性ってどんな人だい?」

しんのすけ「さっきのおねいさんだよ!」

富竹「さっきの、って、鷹野さんかい?」

しんのすけ「歩いてたでしょー、お祭りの始まる前。」

富竹「君って子は……。っ鷹野さーん!!待ってーーー!!」

しんのすけ「やれやれ、オトナはフクザツだな……」
羽入『驚いたのです……。タカノが祭具殿に入らなかったなんて……!梨花に知らせなければ!!』
53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 11:41:59.11 ID:s9R2rFDl0
羽入『……という訳なのです!』

梨花「ふぅん。……で?それからどうするの?」

羽入『??』

梨花「祭具殿に入らなければ富竹と鷹野が死なないって確証でもあるの?……まぁ、詩音や圭一が入らなかっただけよしとしましょうか。」

羽入『……。』

梨花「また今度も殺されて終わるのよ。犯人もわからないまま、ね。」

羽入『梨花ぁ……』

梨花「あのしんのすけって子が来たところで今日まで変わったことはそれくらい。なにを期待しろと言うのよ。……ああ、みんなが呼んでるわ。」

羽入『……。』
54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 11:45:21.96 ID:s9R2rFDl0
魅音「やー!今年もお祭り終わったねー!」

沙都子「優勝はまさかまさかの圭一さんでしたわね。」

梨花「ボクの演舞も上手くできたのです。にぱー☆」

レナ「しんのすけくんはどこかに行っちゃったけど大丈夫かなぁ?」

魅音「両親のとこにいるさ。けど、ひろしさんには悪いことしちゃったかなー?」

圭一「部活で食った代金全部払わせるんだもんなー。魅音、恐るべし……。」

レナ「また来年も楽しみだね!」

梨花「(来年……か……。)」

沙都子「梨花?どうかしまして?」

梨花「何でもないのですよ。にぱー☆」
55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 11:49:53.04 ID:s9R2rFDl0
富竹「鷹野さん!話を聞いてくれ!鷹野さん!」

鷹野「うるさいわぁ……もう、やってしまいなさい。」

富竹「?」

小此木「すいませんねェ……」

ぼかっ

鷹野「ほんとはもう少しお別れの挨拶をしたかったのに。もういいわ。さっさと計画に移りましょう……。車に積んどいて!」

小此木「了解ですんね。」
57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 11:52:06.67 ID:s9R2rFDl0
ブーーーーーン

鷹野「まさかあなたとこんな最後を迎えるなんてね……。私、あなたのこと本当に好きだったのよ?」

しんのすけ「ほうほう。やはりお二人はそういう関係だったのかー。」

キキィィイイィ!!!

鷹野「な!!なんであなたがこの車に!!」

しんのすけ「オラ道に迷っちゃって。かあちゃんが道に迷ったら知ってる人に送ってもらいなさいって。」

鷹野「いつからいたの!?」

しんのすけ「おじさんを縛って車に乗せたあたりかなぁ。」

鷹野「…………!」
59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 11:54:35.17 ID:s9R2rFDl0
しんのすけ「おねいさん。」

鷹野「な、なぁに?」

しんのすけ「このおじさんこーんなシュミがあったんだね。」

鷹野「……!そ、そうね、嫌になっちゃうわぁ……。」

しんのすけ「おねいさんかわいそうに……こんな恋人に嫌気さして今から殺しに行くのかぁ……」

キキィィイイィィイィィ!!!!!

しんのすけ「おお~!!!」

鷹野「へ……変なこと言わないでよ!」

しんのすけ「かるーいジョークだゾ。」
60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 11:56:34.58 ID:s9R2rFDl0
鷹野「そう。とにかく、あなたを宿に送って行ってあげる。宿の場所は?」

しんのすけ「オラ、わかんない……」

鷹野「そうよね。初めての場所を覚えてるはずないわ……魅音ちゃんなら知ってるわね……。はぁ、タイムロスだわ。」

しんのすけ「おねいさんお忙しいの?」

鷹野「ええ、今夜は特にね……。公衆電話みつけたし、魅音ちゃんに電話してくるわぁ。車で待ってるのよ?」

しんのすけ「ほーい。」
61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 11:58:42.34 ID:LVXhseeH0
振り回される鷹野さんかわいい
62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 11:59:14.99 ID:s9R2rFDl0
鷹野「……ええ、なので作戦開始が少し遅れるわ……。じゃあ。」

ガチャン

鷹野「次は魅音ちゃんに…………。あら、十円もテレホンカードもないわ。あの子は持ってないだろうし……。」
しんのすけ「おねいさんただいまー。」

鷹野「?……ああ、それを言うならおかえりでしょう?魅音ちゃんに電話繋がらなかったわ。仕方ないからレナちゃん家に行きましょう。」

しんのすけ「レナおねいさんの電話番号しらないの?」

鷹野「……。ええ、知らないわ。」

しんのすけ「ふーん。」

鷹野「(なんなのこの子……)」
64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 12:02:16.32 ID:s9R2rFDl0
しんのすけ「おねいさん、さっき待ってる間に見つけたんだけど、これなーに?お菓子?」

鷹野「え?……ッ!!!そ……れは……!!(ウイルスの入った注射器!!)」

しんのすけ「ねーあけていーい?」

鷹野「そ、それはお菓子なんかじゃないわ。いたぁいいたぁい注射よ?しんのすけくん、お注射すき?」

しんのすけ「お注射……オラ、きらい……」

鷹野「(ぱかっ)ほら、注射でしょ?」

しんのすけ「ほうほう。」
66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 12:04:24.22 ID:s9R2rFDl0
鷹野「気が済んだかしら?」

しんのすけ「誰にお注射するの?あのおじさん?」

鷹野「……ふふ。そうよ。(所詮子供。なに言ったって理解なんてできないわ)」

しんのすけ「おじさんもお注射きらいなんだね。」

鷹野「あらぁ?どうして?」

しんのすけ「さっきおねいさんが電話してる間に急いでどこかに行っちゃったゾ!」

鷹野「なん……ですって……?」
67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 12:07:15.64 ID:s9R2rFDl0
クルッ

鷹野「いない……。あの状態で、どうやって……」

しんのすけ「さすがにおじさんでも苦しかったみたいだから助けてあげたんだゾ!」

鷹野「余計な事を……。」

しんのすけ「お?」

鷹野「(こんなことしてる暇じゃないわ!ジロウさんを捕まえなきゃ!!一旦診療所に戻ろう!)」

しんのすけ「ねーなんで来た道を戻るのー?」

鷹野「こっちのほうが近道なのよ……!」
69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 12:11:44.30 ID:s9R2rFDl0
(診療所)

鷹野「小此木!富竹が逃げたわ!……!!」

富竹「鷹野さん、まさかこんなことを考えてたなんて……。」

鷹野「ジロウさん……?どうしたの……なぜ山狗全員倒れているの……?」

詩音「それは私たちがいちゃったりするからなんです~。」

鷹野「!?詩音……ちゃん……?それにあなたは……?」

みさえ「しんのすけの母親よ!!」

ひろし「そして父親だ!!」

しんのすけ「おおー、とうちゃん、かあちゃん。」
72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 12:15:18.60 ID:s9R2rFDl0
富竹「彼女たちは偶然僕の前を通りかかって助けてくれたんだ。」

詩音「お祭りからしんのすけ君が帰ってこないからご両親と探してってお姉に言われたんです。」

しんのすけ「魅音おねいさん?」

詩音「おやぁ?きみが噂のしんのすけくんですか。私は魅音じゃありませんよ。そんな事より早くこっちに!」

しんのすけ「はぁ~い!」
74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 12:17:36.49 ID:s9R2rFDl0
がしっ!

鷹野「行かせないわぁ……。しんのすけくんは私みたいな大人の女のほうが好みよねぇ……?」

みさえ「しんのすけ!!」

富竹「鷹野さん!!何を!!」

鷹野「もういいわぁ。山狗が全滅したのなら、この計画はどうせダメになる。だったらせめて、あなたたちに復讐しなきゃ気がすまないわ……。」

富竹「やめるんだ鷹野さん!」

みさえ「その手を離しなさい!!」
80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 12:24:50.98 ID:s9R2rFDl0
鷹野「動いちゃダメよ?動いたらこの子にあの注射を打つわぁ。」

ひろし「注射?なんの事だ?」

詩音「その注射がなにかは知りませんが、何やらヤバそうですねぇ……。」

富竹「鷹野さん!まさか!」

鷹野「そうよぅ?あの注射。体内に取り入れればウイルスが感染してこの子は自分の喉を掻きむしって死んじゃうのよぅ?」

みさえ「な……なによそれ……」

ひろし「そんなふざけたもん注射されてたまるか!!」
82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 12:29:16.68 ID:s9R2rFDl0
鷹野「くすくす。ほらぁ。この子も恐怖で声も出ないみたい……。しんのすけくぅん?なにかしゃべってごらんなさいな?」

しんのすけ「……おねいさん……」

鷹野「なあに?こわい?」

しんのすけ「……おねいさんのおムネがオラの頭に当たってる……。」

鷹野「……ッ!!!」
83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 12:33:03.44 ID:s9R2rFDl0
ばっ!

みさえ「手を離した!!」

ひろし「しんのすけ!こっちにこい!!」

しんのすけ「あぁん、おねいさん、もっとだっこ~」

みさえ「あのお馬鹿!!」

鷹野「っ!もちろん!逃がさないわよ!!」

葛西「それはどうでしょう。」

鷹野「!?」
86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 12:36:06.37 ID:s9R2rFDl0
詩音「さっすが葛西!いつの間に後ろに?」

葛西「さあその子をお離しなさい。あなたの顔に穴を開けたくはない。」

しんのすけ「おじさんだれ?」

鷹野「見かけによらず紳士なのね……」

葛西「!?」

詩音「葛西!?」

鷹野「でも私は違うわぁ。あなたくらいならなにも考えないで撃てるのよ?」
88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 12:39:17.79 ID:s9R2rFDl0
詩音「葛西!葛西!!」

葛西「詩音さん……大丈夫です……」

鷹野「早くその手を離しなさい!」

みさえ「……!!あなた!!」

ひろし「?……!おう!!」

鷹野「今度はなに!?」

ひろし「うおおおおおおお!!!!」

バシッ!!
89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 12:43:39.89 ID:s9R2rFDl0
鷹野「!?なにこれ……ッ!!!!?なにこの臭い!!……気が……遠く……。」

バタッ

富竹「鷹野さん!!…気絶してる……」

ひろし・みさえ「しんのすけ!!」

しんのすけ「とうちゃんの靴下は恐ろしいゾ……」

詩音「葛西大丈夫!?」

葛西「かすっただけですよ。至近距離だったので反応ができなかっただけです……申し訳ありません。」

富竹「早く入江所長を呼ばなければ!!」
90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 12:45:41.27 ID:sn+0U/iM0
さすがひろし
91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 12:46:08.55 ID:hQIdNsQeO
臭すぎわろた
92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 12:49:39.52 ID:s9R2rFDl0
鷹野は気絶から覚めると軽度の雛見沢症候群を発症していたために診療所に入院した。
この日の夜のこととひろしの靴下は内密に処分され、闇に消えた。

そして次の日。
入江「鷹野さん、面会が来てますよ。」

鷹野「……?だぁれ?」

しんのすけ「よっ!」

鷹野「あら、あなた……。」
93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 12:50:28.97 ID:s9R2rFDl0
しんのすけ「おねいさん具合どう?お注射打った?」

鷹野「あの注射は捨てちゃったわ……。まったく、あなたのせいで全部めちゃくちゃ……。」

しんのすけ「いやぁ、それほどでも~」

鷹野「誉めてないわ……。感謝してるの。あなたのおかげで、考え直す時間ができたわ。」

しんのすけ「?なんだかよくわからないけど、これ、おちゅーげんだゾ!」
94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 12:52:46.37 ID:s9R2rFDl0
鷹野「それを言うならお見舞いでしょ?……リンゴあめ?」

しんのすけ「ひゃくおくまん本のバラは貰ったら大変ってかあちゃんが言ってたから、代わりにこれ。赤いから似たようなモンだゾ!」

鷹野「…………。ありがとう……。とても、嬉しいわ……。」

しんのすけ「お?おねいさん泣くほどリンゴあめがすきなのかー。」

鷹野「ふふ。ありがとう。」
95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 12:54:55.50 ID:s9R2rFDl0
しんのすけ「じゃあオラおうちに帰るゾ!おなごりおしいけど、元気でね?早くご病気治してね?」

鷹野「ええ。また会いましょう?」

しんのすけ「じゃ!」
富竹「やぁ鷹野さん、具合はどうだい?」

鷹野「あらジロウさん、来てくれたの?」

富竹「こないだの誤解を解こうと思ってね。おや?リンゴあめなんてどうしたんだい?」

鷹野「ふふ。ないしょよ。」

96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 12:57:56.79 ID:s9R2rFDl0

沙都子「梨花ぁー?早く起きないと遅刻ですのよー?」

梨花「ん……?」

ガバッ!

梨花「し……死んでない……。なぜ?どういうこと?何が起こったの!?」

沙都子「あの坊やは今朝がたお帰りになったそうですわ。お見送りしたかったですわね!」

梨花「しんのすけが……まさか……」

沙都子「?」
97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 13:07:24.59 ID:s9R2rFDl0
みさえ「もう!まったくあんたはいっつも心配かけて!!」

ひろし「まーまー無事だったんだしいいじゃないか。」

しんのすけ「そうだゾみさえ!」

げんこつ!!

みさえ「あんたは!!」

ひろし「ほら、もう少しで電車がくるぞ」
羽入『小さな人の子よ……』
98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/13(金) 13:07:56.90 ID:s9R2rFDl0
しんのすけ「お?」

羽入『梨花と僕を、そして雛見沢を運命から解放してくれたこと、本当に感謝しています。』

しんのすけ「オラなんにもしてないゾ?」

羽入『いいえ、あなたたちがこの雛見沢に訪れた事、それが最初の奇跡。
偶発的なことだとしても、あなたが行ったことには変わりがありません。
本当に、本当にありがとう。』

しんのすけ「いやーそれほどでもー」

羽入『また、雛見沢に来てくださいです。オヤシロさまは歓迎しますですよ……』

みさえ「しんのすけー。電車来たわよー」

ひろし「ほら急げ急げー!」

しんのすけ「ほーい!」
おわり

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