【イカ娘×フルメタ】早苗「イカちゃーん♪愛してるー♪」イカ娘「やめなイカ!!」【クロスSS】

1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 12:32:59.18 ID:Cy62rojj0
早苗「ぶほぉ!??」

イカ娘「仕事の邪魔でゲソ」

早苗「イカちゃん……仕事が終わるまで待ってるから……」

イカ娘「待たなくていいでゲソ」

早苗「そんな……イカちゃん、愛してる……」

イカ娘「意味分かんないでゲソ。もう帰れでゲソ」

早苗「イカちゃーん!!」

イカ娘「……!!」

ドカッ!!ビシッ!!

早苗「あぁはぁん♪」
2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 12:40:51.40 ID:Cy62rojj0
砂浜

早苗「はぁ……イカちゃんにぶたれるのはいいんだけど……やっぱり抱きつきたい」

早苗「どうしたらいいのかなぁ……」

早苗「なにかいい方法はないかしら……」

宗介「―――千鳥!!!」

かなめ「はぁ!?―――うぶ!?」

早苗「……!??」

宗介「ふぅ」

かなめ「な、なにしてんのよ!!!」

スパーン!!

宗介「痛いじゃないか」

かなめ「いきなり抱きつくからよ!!」

宗介「しかし、足元に地雷が」

かなめ「そんなものないわよ!!」

宗介「見間違いか……?そんな馬鹿な」
3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 12:44:02.54 ID:Cy62rojj0
早苗(な、なんて大胆な理由で抱きついてるのかしら……すごい!!)

かなめ「ただのゴミじゃないの」

宗介「そうか。しかし、踏んだから危険なことには変わりないな」

かなめ「ま、まあ……そうだろうけど」

宗介「怪我はないか?」

かなめ「あ、ありがとう……」

宗介「怪我がなければそれでいい」

かなめ「……・馬鹿」

早苗「す、素敵……抱きついておいてお礼までいわれるなんて……」

早苗「これだ!!」
4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 12:46:45.94 ID:SdvEcWZAO
フルメタとかマジで侵略やん
5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 12:47:55.67 ID:Cy62rojj0
―――海の家

イカ娘「チャーハンでゲソ」

客「ありがとう」

イカ娘「……♪」

早苗「……」

イカ娘(妙な視線を感じるでゲソ……)

早苗「……」

イカ娘「無視無視」

早苗「―――危ない!!」

イカ娘「……!!!」

ビシッ!!!

早苗「ごふっ!??」

イカ娘「お前より危ないものはないでゲソ」

早苗「ご、ごもっとも……」
6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 12:52:06.63 ID:Cy62rojj0
かなめ「はぁ……お腹すいちゃった」

宗介「うむ。ここで食事にするのか?」

かなめ「まあ、丁度いいし。そうしよっか」

宗介「了解した」

栄子「いらっしゃいませー。空いてる席にどうぞ」

かなめ「はいはーい」

宗介「しばし待て」

かなめ「な、なによ……?」

宗介「……」

かなめ「なにしてるの?」

宗介「いや、爆弾や盗聴器が仕掛けられていないかチェックしている」

かなめ「そんなものあるわけないでしょ……」

宗介「そうとも限らない。入った店舗の従業員が全てテロリストだったという事例もある」

かなめ「はいはい、気が済むまでどーぞ」

栄子「なんだ……?」
7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 12:55:27.13 ID:Cy62rojj0
宗介「よし」

かなめ「もういい?」

宗介「次はこちらだ」

シンディー「ちょ!?」

かなめ「アホ!!」

スパーン!!

宗介「中々痛いぞ?」

かなめ「他のテーブルまで調べようとするな!!」

宗介「だが、自爆テロをする気であれば……」

かなめ「あーもう!!そんなことするお店にみえるの!?」

宗介「見た目などなんの参考にもならん。実際、子ども服の店が―――」

かなめ「もういい!!私は座るからね!!―――あ、すいませーん」

宗介「千鳥!!油断はいけない!!」

イカ娘「何でゲソー?」

かなめ「注文、いいかしら?」
8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 12:58:39.89 ID:Cy62rojj0
宗介「おい」

イカ娘「ひっ!!」

宗介「それ以上、近づ―――」

スパーン!!

宗介「痛いぞ、千鳥」

かなめ「ごめん。何でもないから」

イカ娘「そ、そうでゲソか……?」

早苗「……」

宗介(む……こちらを睨んでいる……何者だ?)

かなめ「えっと、焼きそばとエビチャーハン……宗介は?」

宗介「なんでもいい」

かなめ「じゃ、とりあえずその二つ」

イカ娘「ちょっとまつでゲソ」

宗介「……気を付けろ千鳥、こちらを見つめる謎の女がいる」

かなめ「はぁ?」
9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 13:03:07.85 ID:Cy62rojj0
早苗(さっきの人だ……イカちゃんに銃を突きつけるなんて……!!)

宗介(千鳥を狙う者か……よし、先手を打っておこう)

かなめ「どうかしたの?」

宗介「……」

かなめ「……?」

宗介「―――こちらウルズ7。応答せよ、ウルズ2」

マオ『はい?』

宗介「念のため、海の家『レモン』を武装包囲しておいてくれ」

マオ『なんかあったの?』

宗介「念の為だ」

マオ『はいはい』

宗介「よし」

かなめ(また変なことを考えてるな……はぁ……)

イカ娘「おまちどうでゲソー!」

かなめ「うわぁ!?!なんか伸びてきた!!?」
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 13:07:24.76 ID:Cy62rojj0
宗介「―――千鳥!!!」

かなめ「わぁ!?」

早苗「……!!」

かなめ「だ、だから、いきなり抱きつくなって!!」

宗介「貴様!!」

イカ娘「な、なんでゲソ……?!」

宗介「今、何をした?」

イカ娘「え……触手で配膳しただけでゲソが……」

宗介「触手だと……?」

宗介(生物兵器か……)

かなめ「どうでもいいからはやく、離れてよ……!!」

宗介「お前、何者だ?」

イカ娘「私でゲソか?私は海からの使者、イカ娘でゲソ!!」

宗介「そうか。本名を名乗らずにコードネームを告げるとは、お前もプロか」

イカ娘「プロ?まあ、海のプロフェッショナルではあるでゲソね」
11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 13:11:37.56 ID:Cy62rojj0
宗介「―――危険だ。この場で排除する」

かなめ「ちょっと!!」

イカ娘「なんでゲソ?水鉄砲ごときで―――」

バァァァァン!!!!

イカ娘「………………え?」

宗介「そのままじっとしていろ」

客「わぁぁぁぁ!!!!!」

客「きゃー!!!」

栄子「な、なんだ!?!?」

早苗「え?え?」

シンディー「あれは……本物の……」

かなめ「宗介!!いい加減にしなさい!!」

宗介「黙っていろ、千鳥。奴は明らかに異常な存在だ。地球上にいていい者ではない」

イカ娘「な……なな……」

宗介「……イカ娘。貴様の目的はなんだ?」
12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 13:15:40.56 ID:Cy62rojj0
イカ娘「あ……あにょ……」

宗介「答えろ」

イカ娘「え……えと……」

宗介「……」

バァァン!!

イカ娘「ぎゃぁあああああ!!!!!」

宗介「今のは威嚇だ。次は当てる」

イカ娘「おぉぉ………」

宗介「答えろ!!」

イカ娘「ひぃぃ……」

栄子「お、おい!!やめろ!!」

早苗「そ、そうよ!!」

宗介「貴様らがこの生物兵器を生み出したのか?」

栄子「は……?」

宗介「信じられん技術力だな。どこの組織だ。吐け」
13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 13:20:57.70 ID:Cy62rojj0
早苗「栄子……やばいよ……」

栄子「あ、ああ……」

宗介「……言えんのか?」

かなめ「宗介!!」

宗介「千鳥。流石にこれは看過できない事態だ。こんな日本にもミスリル並の科学力をもったものがいる」

かなめ「いや……えっと……」

宗介「しかも、こんな海の家をカモフラージュに使っている。明らかにプロだ」

栄子「あ……あのさ……」

宗介「なんだ?」

早苗「あ、謝ったほうが……」

イカ娘「そう、でゲソ……」

宗介「何故、こちらが謝罪をせねばならん?……それよりも」

千鶴「すいません」

宗介「な!?いつのまに背後を……!?」

千鶴「店内で騒がないようにしてもらえませんか?」
14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 13:23:55.06 ID:Cy62rojj0
宗介「ちっ!!」

バァァァァン!!!

かなめ「きゃ!?」

千鶴「―――ふっ!!」

宗介「弾丸を避けただと!?」

千鶴「―――は!!」

宗介「ぐふ!?」

千鶴「……」

宗介(な、なんだ……全く動きが……見えない)

栄子「姉貴……」

宗介「貴様……今の動きは……」

千鶴「騒ぐようでしたら出ていってもらえますか?」

かなめ「あ、えっと……」

宗介「……何が目的だ?言え」

千鶴「……」
18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 13:30:16.60 ID:Cy62rojj0
宗介「……」

千鶴「外にも数人いるみたいね?」

宗介「……!?」

宗介(馬鹿な……気がつくわけが……)

千鶴「どちらが優位か考えなさい」

宗介「テロリストには屈しない」

栄子「テロリストって……」

イカ娘「な、何の話でゲソ?」

早苗「テロリストって……」

シンディー「……」

宗介「そのような生物兵器を運用している時点で、ここは普通の店ではない」

かなめ「……まあ、そうかも」

千鶴「イカ娘ちゃんは私の家族です。テロリストなどではないわ」

宗介「信じろというのか?」

千鶴「なら、身辺調査でもなんでもしてみたらどうですか?」
20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 13:33:42.40 ID:Cy62rojj0
宗介「そうだな……そうさせてもらおう」

かなめ「ちょっと……」

早苗「……どうなるんだろう?」

栄子「さぁ……?」

宗介「―――こちらウルズ7」

テッサ『はぁーい。どうかされましたか?』

宗介「至急、調べてほしい人物が……」

シンディー「ちょっと、貸してくれない?」

宗介「なに?」

シンディー「通信の相手、テスタロッサでしょ?」

宗介「貴様……!!」

かなめ「テッサを知ってるの?」

シンディー「まあね。天才ってことは」

宗介「何者だ?」
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 13:37:20.60 ID:Cy62rojj0
シンディー「シンディーがいるって伝えてみなさい」

宗介「……」

テッサ『相良さん?どうかされましたか?』

宗介「大佐殿……シンディーという人物に心当たりは?」

テッサ『シンディー……ああ!!はい!!知ってます!!』

宗介「そうなんですか?ご関係は?」

テッサ『少しの間ですけど、お勉強をしていました』

宗介「ご学友でしたか……」

テッサ『あの、そこにシンディーがいるんですか?』

宗介「ええ」

テッサ『すいません、代わってください』

宗介「……」

シンディー「どうも。―――ハロー」

テッサ『あ、シンディー♪』

シンディー「元気そうね」
23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 13:42:10.85 ID:Cy62rojj0
宗介「……」

イカ娘「どうなってるでゲソか?」

栄子「私に訊くなよ」

早苗「……」

千鶴(テスタロッサって……ああ、ミスリルの……)

かなめ「なんか結構楽しそうにお喋りしてるわね」

宗介「そのようだ……まさかこんなところに大佐殿の知人がいようとは……」

かなめ「テッサの知り合いなら信じてもいいんじゃないの?」

宗介「難しいところだな。旧知とは言え、敵対組織に属している場合も十分に考えられる」

かなめ「あ、そ」

シンディー「―――はい」

宗介「……大佐殿?」

テッサ『あ、相楽さん。その人たちは無害です。安心してください』

宗介「はっ!お手数をおかけしました!!」

テッサ『では、またなにかあったら連絡くださいね♪』
25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 13:45:53.37 ID:Cy62rojj0
宗介「ふう、では千鳥。食事にしよう」

かなめ「……」

千鶴「すいません」

宗介「なんだ?」

千鶴「弾丸の所為で店が傷ついてしまったんですけど?」

宗介「そうか」

千鶴「弁償……してくれますよね?」

宗介「弁償……?」

かなめ「あ、えっと……」

宗介「どうすればいい?」

千鶴「そうですね……今日ここで働いてください」

宗介「了解した」

イカ娘「えぇぇぇぇ!!?!??!」

かなめ「あの!やめたほうがいいですよ!?こいつ、なにも出来ないですし!!」

宗介「何もできなくはないぞ」
27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 13:52:09.00 ID:Cy62rojj0
イカ娘「わ、私は反対でゲソ!!」

栄子「まあ、銃口を向けられた相手とはなぁ」

早苗「そーよ!イカちゃんがなにをされるかわからないわ!!」

宗介「ふむ。随分と警戒されているな」

かなめ「当たり前でしょうが……」

千鶴「まあ、配膳ぐらいはできますよね?」

宗介「ああ。無論だ。暗号を覚えるよりは容易い」

かなめ「はぁ……あの、私も手伝います」

千鶴「かなめさんは休んでいてもいいですよ?」

かなめ「いや、でも……」

千鶴「この人に全て払って頂きますから」

宗介「千鳥はそこで見ているといい」

かなめ「見てるだけのほうが心配なんだけど……」

イカ娘「うぅ……私は嫌でゲソ……」
28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 13:56:26.35 ID:Cy62rojj0
シンディー「でも、逃げたお客さんは戻ってこないんじゃないかしら?」

千鶴「そうねえ」

宗介「……」

かなめ「どうかしたの?」

宗介「いや」

千鶴「あ、そーだ♪」

イカ娘「どうしたでゲソ?」

千鶴「相楽さんとイカ娘ちゃんの二人でお客さんの呼びこみをしてきてくれないかしら?」

宗介「……よかろう」

イカ娘「ええええ!?!!?」

栄子「おいおい」

早苗「そんな!!イカちゃんの貞操が!!」

かなめ「あー、それはないない」

宗介「よし、ではいくぞ。イカ娘」

イカ娘「いやでゲソー!!ひっぱらないでくれなイカ!!」
30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 14:02:18.91 ID:Cy62rojj0
―――砂浜

イカ娘「どうして私とお前が……」

宗介「客を逃がしたのは我々の責任だ。当然だろう」

イカ娘「いや……全部お前が悪いでゲソ……」

宗介「そうか」

イカ娘「はぁ……で、どうするでゲソ?」

宗介「客を呼び込むか……ふむ」

イカ娘「何してるでゲソ?」

宗介「要はあの海の家に人を集めればいいのだろう?」

イカ娘「そ、そうでゲソが……」

宗介「ならば、簡単だ」

イカ娘「は……?」

バァァァァン!!!!

イカ娘「ひっ……!?!?」

宗介「―――この場にいる全員に告げる!!!大人しくあの海の家『レモン』に移動しろ!!これは警告ではない!命令だ!!」
31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 14:05:52.76 ID:Cy62rojj0
「きゃあ!!!」

「な、なんだ!?」

イカ娘「あわわ……な、なにをやってるでゲソ!!!」

宗介「客の呼び込みだ」

イカ娘「それはただの脅しでゲソ!!」

宗介「だが、確実な方法だ」

イカ娘「お前、めちゃくちゃでゲソ!!」

宗介「ならば、どうすればいい?」

イカ娘「もう、この辺では無理でゲソ。もう少し向こうに行くでゲソ」

宗介「了解した」

イカ娘(こいつ……相当頭がおかしいでゲソ……)

宗介「……」
32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 14:12:07.90 ID:Cy62rojj0
イカ娘「海の家れもんで休憩してはイカがでゲソー?」

宗介「こんなことで客が来るのか?」

イカ娘「普通はこうやるんでゲソ」

宗介「ふむ」

イカ娘「どうでゲソー?れもんを利用しなイカー?」

宗介「イカ娘」

イカ娘「なんでゲソ?」

宗介「お前は何者なのだ?」

イカ娘「私は海からの使者、イカ娘。この地上を侵略しにきたのでゲソ!!」

宗介「侵略だと?」

イカ娘「そーでゲ―――」

バァァァン!!!

イカ娘「……………」

宗介「やはり、生物兵器か」

イカ娘「あぁ……あにょ……べ、べつに……ま、だ……どこも侵略は……」
34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 14:18:37.82 ID:Cy62rojj0
宗介「しかし目的は地上の侵略なのだろう?」

イカ娘「あ、えと……」

宗介「危険だな。ここで消しておくべきだ」

イカ娘「ぎゃぁぁぁぁ!!!!!」

早苗「や、やめて!!!」

宗介「む……!?」

イカ娘「早苗!?」

宗介「貴様、離れろ。撃たれたいのか!?」

早苗「イカちゃんを殺さないで!!イカちゃんは……イカちゃんは……!!」

宗介「ちっ……やむを得んな。貴様ごと……!!」

イカ娘「……早苗!!」

シュルルルル!!!――――ガシッ!!

宗介「な、なんだ?!髪の毛が銃に絡みついた……!?」

イカ娘「これは触手でゲソ……髪じゃないでゲソ」

宗介「……」
35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 14:22:53.21 ID:Cy62rojj0
早苗「貴方は勘違いをしているわ!!」

宗介「勘違いだと?」

早苗「イカちゃんはいい子なのよ!?」

宗介「いい子?なにをいう。地上侵略という思想を持つ者は危険因子だ」

早苗「で、でも……」

宗介「今はまだ何もしていないかもしれんが、そのうち実行に移すだろう。そうなってからでは遅い」

イカ娘「……」

早苗「……私は、侵略されたっていい!!」

イカ娘「早苗……」

宗介「正気か?」

早苗「イカちゃんはみんなに愛されている……もう少し一緒にいればそれがわかるはずよ」

宗介「侵略者が愛されている……?」

イカ娘「早苗……」

早苗「イカちゃん、怪我はない?」

イカ娘「う、うむ……」
36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 14:29:53.46 ID:Cy62rojj0
宗介「そういう侵略なのか?」

イカ娘「え……?」

宗介「いや。では少し行動を共にさせてもらうぞ」

早苗「わ、私もついていってもいい?」

イカ娘「え……あ、うむ。頼むでゲソ」

宗介「……」

イカ娘「こいつ、恐ろしいでゲソ……」

早苗「わ、私が守ってあげるからね?」

イカ娘「……(ギュ」

早苗「え……?」

イカ娘「……もう少し向こうに行くでゲソ」

宗介「そうか」

早苗(イカちゃんが私の腕にしがみ付いてる……これって……)

イカ娘「早苗?どうしたでゲソ?」

早苗「う、ううん!!えっと、あっちにいこっか!!」
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 14:50:06.17 ID:Cy62rojj0
早苗「はぁ……イカちゃん……」

イカ娘「な、なんでゲソ?(ギュ」

早苗「ううん……なんでもないよ?」

イカ娘「……そうでゲソか?」

宗介「……」

子ども「あーイカのおねえちゃんだ」

子ども「ほんとだー」

イカ娘「うわ!?ちょっと、触手を引っ張るなでゲソ!!」

子ども「一緒にあそぼー」

イカ娘「今は仕事中でゲソ。また今度、ゆっくり遊んでやるでゲソ」

子ども「うん!わかった!約束だよ!?」

イカ娘「私は嘘はつかんでゲソ!」

宗介(子どもの信頼は厚いようだな)
40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 14:54:53.61 ID:Cy62rojj0
清美「あ、イカちゃん」

イカ娘「清美じゃなイカ!」

知美「あー、イカ先輩。こんにちは」

早苗「……あ、どうも」

清美「あ、早苗さんもご一緒でしたか。―――えっと……?」

宗介「……」

清美「どちら様、ですか?」

イカ娘「あ、こいつは……えっと……」

早苗「あ、そういえばまだ名前をきいてなかったわね」

宗介「相楽宗助だ」

清美「紗倉清美です」

宗介「紗倉」

清美「あ、はい?」

宗介「イカ娘と友人なのか?」

清美「はい。親友です」
41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 15:00:55.08 ID:Cy62rojj0
宗介「親友……」

イカ娘「清美……」

清美「だよね、イカちゃん?」

イカ娘「勿論でゲソ♪」

早苗「ギギギ……」

宗介「どうした、長月?」

早苗「え……いや、別に……って、なんで私の名字を!?」

宗介「それぐらいすぐに調べた」

早苗「こ、こわ……」

イカ娘「清美、まだ仕事中なんでゲソ……」

清美「そうなんだ。あ、私達あとでれもんに行くね?」

イカ娘「おお、嬉しいでゲソ。待ってるでゲソ」

清美「うん♪」

宗介(友人も少なからずいるか……なるほど)
42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 15:12:00.61 ID:Cy62rojj0
宗介「……」

イカ娘「れもんでおいしい昼食はどうでゲソー」

早苗「れもんにきてくださーい」

宗介「……イカ娘」

イカ娘「な、なんでゲソ!?(ギュ」

早苗(イカちゃんが私を頼ってくれてる……しあわせ……)

宗介「お前のいう侵略の意味は理解した」

イカ娘「は……?」

宗介「中々、狡猾だな」

イカ娘「ど、どういうことでゲソ?」

宗介「しかし、過去に前例がないわけじゃない」

早苗「何をいってるの?」

宗介「お前は人の心を操作しているのだな?」

イカ娘「え……?」

宗介「多くの者をその愛らしい容姿と純粋な態度で謀り、内側から地上の人間を侵略している。そうだな?」
44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 15:22:01.45 ID:Cy62rojj0
早苗「違うわ!!これがイカちゃんの本質よ!!」

宗介「やるな。イカ娘。ここまで人間を信頼させるのは並大抵のことではない」

イカ娘「な、なんだと……」

宗介「貴様はこの世で最も恐ろしい侵略者であると認めなくてはならないようだ」

イカ娘「わ、私が……恐ろしいでゲソか……?」

宗介「ああ。最も敵にはしたくないタイプだ」

イカ娘「ふ、ふふん!ようやく、私の恐ろしさが分かったようでゲソね!!」

宗介「ああ」

イカ娘「なら、潔く降伏すればいいでゲ―――」

バァァァァン!!!

イカ娘「………………」

宗介「貴様を排除する」

イカ娘「あ……え……」

早苗「ちょっと!!」

宗介「どけ。貴様はイカ娘に惑わされているだけだ」
45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 15:23:02.65 ID:hU1OVbydO
なんて野郎だ!
46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 15:30:30.68 ID:Cy62rojj0
早苗「惑わされてなんかいないわ!!」

宗介「多くの者はそう言う」

イカ娘「……早苗」

早苗「大丈夫よ、私が守ってあげるから」

イカ娘「……(ギュ」

宗介「どこまで人間を誑かせれば気が済む、イカ娘」

早苗「違う!!私は……みんなはイカちゃんのことが本当に好きなの!」

宗介「……よくあることだ。特殊な状況下でテロリストに共感を覚えてしまったり、心酔したりすることは」

早苗「そ、そんなこと……」

宗介「長月、お前もそうだろ?イカ娘という特殊な存在だからこそ、そこまで惚れこんだのではないのか?」

早苗「な、なにを……」

宗介「こいつが普通の女児だったとしても、お前はそこまで陶酔できたのか?」

早苗「……」

宗介「その恰好も全ては計算だ。何故わからない」

イカ娘「お前、何を言ってるんでゲソ……?」
47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 15:36:58.29 ID:Cy62rojj0
宗介「どけ、長月。ここでこいつを排除しなければ、未曾有の惨事が待っている」

早苗「イカちゃん……」

イカ娘「さ、早苗……(ギュ」

宗介「……」

早苗「……どかない」

宗介「そうか……ならばお前も侵略者ということだな?」

早苗「ええ」

イカ娘「早苗……!!」

早苗「私はイカちゃんのことが好き。愛してる。―――なら、侵略者でも構わない」

宗介「……」

イカ娘「早苗……どくでゲソ……危ないでゲソよ?」

早苗「守る。イカちゃんを守らないと、私は一生後悔するから」

宗介「……最後だ。長月、そこをどけ」

早苗「どかない」

イカ娘「早苗……やめるでゲソ……」
48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 15:41:34.71 ID:Cy62rojj0
早苗「……」

宗介「……」

イカ娘「や、めて……」

早苗「撃つなら早くして」

宗介「……」

クルツ「―――おっと、そこまでだ。宗介」

宗介「クルツ」

早苗「え……?」

クルツ「かなめちゃんの護衛をほっぽりだして、なにやってんだ?」

宗介「お前こそ、海の家を武装包囲していたのではないのか?」

クルツ「マオが取り下げた。危険はないって判断したからな」

宗介「しかし……!!」

クルツ「あの子、生物兵器にしちゃあ、随分とお粗末だと思わないのか?」

宗介「どういう意味だ?」

イカ娘「……?」
49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 15:49:39.14 ID:Cy62rojj0
クルツ「外見で油断させるのはまあ、分からなくもないが……流石に心を持った生物兵器はないだろ」

宗介「……」

クルツ「兵器に心は不要だ。主を裏切る可能性もあるからな」

宗介「心を持っているふりだとしたら、どうだ?」

クルツ「それはすげー科学力だな。ミスリルの数歩先を歩んでやがる。……そんなの信じられるのか?」

宗介「アマルガムならやりかねん」

クルツ「あいつらがこんな愛らしいデザインを考えるとは思えないぜ」

宗介「何事にも例外はある」

クルツ「ねえねえ」

早苗「あ、は、はい?」

クルツ「この子、いつもここにいるの?」

早苗「えっと……そうですけど……」

クルツ「同じような仲間はいないの?」

イカ娘「そ、そうでゲソ……こ、これから仲間を増やしていこうと……」

クルツ「な?兵器ならもっとわんさかくるだろうし、活動拠点がここだけってのも変な話だ。あまりにも狭すぎる」
55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 16:24:35.72 ID:Cy62rojj0
宗介「……」

クルツ「悪かったね。こいつ、馬鹿だけど悪い奴じゃないから」

イカ娘「いや……もう何度も発砲しているでゲソ……」

早苗「う、うん……」

クルツ「まあ、こっちにも色々と事情があってさ」

早苗「事情……?」

クルツ「ああ、実はさ……」

宗介「その口の軽さはどうにかならないか、クルツ?」

クルツ「バーカ。お前が拳銃をぶっ放すからだろ。ここでなにもきにすんなって言う方が無茶だ」

宗介「む……そうか」

クルツ「大丈夫だよ。機密事項まで喋るつもりはねえ」

宗介「……」

早苗「えっと……」

イカ娘「事情ってなんでゲソ?」

クルツ「ああ。それは―――」
57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 16:33:13.04 ID:Cy62rojj0
イカ娘「―――あの女を守っているのでゲソか?」

早苗「命を狙われているなんて、信じられない……」

クルツ「まあ、そういう世界もあるってことだ」

イカ娘「そうなんでゲソか……」

クルツ「イカ娘みたいな子もいるんだ。映画でよくある設定ぐらいは信じてほしいねえ」

早苗「うーん……でも、確かに普通の人は拳銃なんて持ち歩かないし……」

イカ娘「地上の人間も色々と大変なのでゲソね」

クルツ「な、いい子たちじゃないか?」

宗介「ふん」

クルツ「さて、じゃあ、海の家に戻った戻った」

宗介「しかし、まだ客の呼び込みは完了していない」

クルツ「向こうはもう平常運転に戻ってるよ。かなめちゃんが頑張ってるしな」

宗介「千鳥が?何故だ?」

クルツ「お前のために決まってるだろ」

宗介「よくわからんが、客が戻ってきたのなら呼び込む必要はもうないか」
59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 16:38:47.59 ID:Cy62rojj0
―――海の家

千鳥「はぁーい!ラーメン、おまち!!」

客「すいませーん」

千鳥「ちょっと、まってくださいねー」

千鶴「……」

栄子「かなめ、いいな。愛想もいいし、美人だし」

千鶴「そうね。彼女のおかげでお客さんも戻ってきてくれたし」

シンディー「……」

千鶴「かなめちゃん、3番テーブルにやきそば、お願いね」

かなめ「はーい」

シンディー「……」

栄子「どうしたんだ?かなめのことずっと見てるけど……。かなめは宇宙人じゃないだろ?」

シンディー「彼女は宇宙人よりも珍しいわ」

栄子「は?」

千鶴「……」
62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 16:44:17.00 ID:Cy62rojj0
栄子「なんだよ、それ?」

シンディー「いえ、別に」

栄子「……?」

イカ娘「ただいまでゲソ!!」

早苗「わー、いっぱいだ」

宗介「千鳥、がんばっているようだな」

かなめ「誰のせいだと思ってんのよ?」

栄子「イカ娘、手伝ってくれ」

イカ娘「わかったでゲソ」

早苗「はぁ……私は休憩しようかなぁ」

かなめ「宗介、あなたも手伝いなさい」

宗介「了解した」

千鶴「はい、イカ娘ちゃん。これ4番テーブルにお願い」

イカ娘「わかったでゲソ!」

シンディー「―――もしもし?」
63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 16:48:05.09 ID:Cy62rojj0
宗介「……」

かなめ「とまるな!」

宗介「ああ、すまない」

かなめ「全く」

千鶴「はいはい、みんな元気良くね」

栄子「やきそば、おまち」

イカ娘「どうぞでゲソ」

清美「あ、イカちゃーん!!」

イカ娘「おー清美!ここ、空いてるでゲソ」

清美「なんだが、いっぱいだね」

イカ娘「もう目が回りそうでゲソ」

栄子「落ちつくまで少し待っててくれる?」

清美「はい。もちろんです」

知美「イカ先輩、がんばってー」

イカ娘「うむ!ありがとうでゲソー」
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 16:51:14.48 ID:Cy62rojj0
―――数十分後

栄子「はぁ……ピークは過ぎたな」

かなめ「ふう……結構流行ってるのね」

栄子「おかげさまでな」

かなめ「もしかして、あの子の影響?」

イカ娘「お茶でゲソ」

清美「ありがとう」

イカ娘「それで、今日はなにをするでゲソ?」

栄子「そうだな……イカ娘のおかげかもな」

かなめ「いい子そうだもんね」

栄子「ああ」

宗介「……」

かなめ「あんた、イカ娘ちゃんになもしてないでしょうね?」

宗介「威嚇射撃を数発―――」

スパーン!!!!
65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 16:56:01.91 ID:Cy62rojj0
宗介「痛いじゃないか」

かなめ「あんたねえ!!こんな往来でなにやってんのよ!?」

宗介「しかし、警戒するのは当然だ。あのような生物を見たことがなかったからな」

栄子「まあ、気持ちはわからんでもないが」

シンディー「―――」

宗介「……」

千鶴「……みんな、ありがとう。休憩にしましょう?」

早苗「イカちゃん……」

イカ娘「うわ!?なんでゲソ!?」

清美「あ、早苗さんもお話しましょう?」

早苗「いいの?!」

清美「勿論ですよ、ね?イカちゃん」

イカ娘「……う、うむ」

早苗「イカちゃん……」

イカ娘「きょ、今日は特別でゲソ!」
67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 17:00:58.76 ID:Cy62rojj0
早苗「あは♪ありがとー♪」

イカ娘「抱きついていいとは言ってないでゲソ!!!」

栄子「……」

かなめ「どうかしたの?」

栄子「ああ、今日は早苗がぶっとばされてないなって」

かなめ「は?」

栄子「いや。こっちの話。それより、ありがとう。助かった」

かなめ「いやいや、この馬鹿の所為だから」

宗介「修繕費分は労働した。文句はないはずだ」

かなめ「そういうことじゃないって……」

栄子「あはは、面白いな、かなめの彼氏」

かなめ「な!?何言ってんの!?こいつはそんなんじゃないって!?!」

栄子「そうなのか?」

宗介「肯定だ。千鳥と俺はそういう関係ではない」

かなめ(はっきり否定すんな……)
68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 17:05:10.02 ID:Cy62rojj0
千鶴「かなめさん、ちょっといいかしら?」

かなめ「はい、なんですか?」

宗介「……」

栄子「あ、そういえば、自己紹介ってまだだったよな。私は相沢栄子っていうんだ」

宗介「相良宗介だ」

栄子「ところで、かなめとはどういう関係なんだ?」

宗介「説明するのは少し難しいな。端的に言えばクラスメイトだが」

栄子「なんか、複雑なんだな」

宗介「肯定だ。俺と千鳥の関係については口頭で説明し難い」

栄子「ふーん」

かなめ「ええ?!明日もですか!?」

千鶴「よかったら、なんだけど」

かなめ「どうしよっかなぁ……」

宗介「どうした、千鳥?」

かなめ「ああ、明日も手伝ってほしいって頼まれちゃって」
69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 17:09:44.56 ID:Cy62rojj0
宗介「理由を言え、相沢千鶴」

千鶴「理由はかなめさんがいたらお客さんがたくさん来るからなんだけど」

かなめ「あはは、なんかそう言われると照れますね」

宗介「―――貴様、千鳥をどうするつもりだ?」

かなめ「ちょ!!」

栄子「おい!姉貴に銃を向けて、なんのつもりだよ!?」

清美「……え、なに!?」

イカ娘「お前、また何をするつもりでゲソ!?」

早苗「あ、あなた……」

シンディー「……!?」

千鶴「……どういうつもりかしら?」

宗介「質問しているのはこちらだ」

千鶴「だから、かなめさんがいれば集客が見込めるからで……」

宗介「それは聞いた。違う目的もあるんじゃないのか?」

かなめ「ちょっと、宗介……?」
70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 17:16:35.54 ID:Cy62rojj0
宗介「……」

千鶴「意味がわからないわ」

宗介「では質問を変えよう。―――相沢千鶴、何故千鳥の名前を知っている?」

千鶴「それは貴方達が出ている間に自己紹介をしたからよ?」

栄子「ああ、あそこにいる金髪の外人も含めて、ここにいるみんなはかなめの名前を知ってる」

かなめ「そうよ、宗介。そんなこと―――」

バァァァァン!!!

清美「きゃぁぁ!!」

千鶴「……」

栄子「姉貴!?」

イカ娘「な……?!」

早苗「ちょっと!!なにしてるよ!?」

宗介「威嚇だ。次は当てる。―――何故、千鳥の名前を知っていた?答えろ、相沢千鶴」

かなめ「え……?」

シンディー「……」
71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 17:22:12.95 ID:Cy62rojj0
宗介「ここに来た時、お前は自己紹介をしていないのにも関わらず、千鳥の名を呼んだな?」

千鶴「……」

かなめ「そういえば……」

千鶴「それは貴方が彼女の名前を呼んでいたから……」

宗介「俺は常に千鳥かなめのことを『千鳥』と呼称している。名前を知るタイミングなど貴様にはなかったはずだ」

栄子「お、おい……」

千鶴「……」

イカ娘「なんで、ゲソ……?」

清美「え?え?」

早苗「えっと……どういうこと?」

宗介「答えろ。貴様、どこで千鳥のことを知った?―――どこまで千鳥のことを知ってる?」

千鶴「ふふ……流石はミスリル作戦部西太平洋戦隊『トゥアハー・デ・ダナン』陸戦ユニットSRT所属、相良宗介軍曹ね」

かなめ「え……?!」

シンディー「……」

宗介「何者だ?」
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 17:28:07.85 ID:Cy62rojj0
千鶴「―――ふ」

宗介「き、貴様……!?素手で拳銃を掴むとは……?!」

千鶴「拳銃は弾さえ出なければただの鉄よ?」

イカ娘「ち、千鶴……?」

栄子「姉貴……どうしたんだよ?」

千鶴「相良宗介、ここを包囲していた人たちはどうしたの?気配が消えたようだけど?」

宗介「ぐ……放せ……!」

かなめ「千鶴さん……どういうことなんですか?」

千鶴「別に私は千鳥かなめのことを狙っているわけじゃないわ。ただ知っていただけ」

宗介「それを信じろというのか?」

千鶴「スペシャリストなら獲物が罠にかかった時点でこの場から消える。そうでしょ?」

宗介「ああ、確かに。何のためにイカ娘と俺をここから離脱させた?」

千鶴「それは―――」

テロリスト「―――大人しくしてもらおう」

イカ娘「な、なんでゲソ!?おまえら!!?」
73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 17:31:47.08 ID:Cy62rojj0
宗介「……!?」

テロリスト「お前が千鳥かなめだな?」

かなめ「ちょ?!なによ!!触んないで!!!」

宗介「貴様!!」

バァァァン!!

宗介「ちっ……」

テロリスト「大人しくしろ」

イカ娘「やめなイカ!!!」

ビシッ!!

テロリスト「なに!?」

宗介「―――よくやった」

バァァン!!

テロリスト「ぐぁ!?」

かなめ「宗介!」

宗介「こっちだ、千鳥。―――お前達、アマルガムか?」
74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 17:36:43.34 ID:Cy62rojj0
栄子「な、なんだよ……こいつら……」

清美「イカちゃん……」

イカ娘「だ、大丈夫でゲソ……私が守るでゲソよ?」

千鶴「……」

テロリスト「……抵抗するな」

宗介(数は10……死角にも何人かはいるだろうな)

かなめ「な、なによ、あんた達!!」

テロリスト「俺たちはただ雇われただけだ。―――千鳥かなめを誘拐するためにな」

かなめ「……もしかして千鶴……さん?」

千鶴「さあ」

宗介「退け」

テロリスト「できないな。殺されたくなければ、千鳥かなめを渡せ」

早苗「い、いやぁ……」

宗介「……」

イカ娘「……」
75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 17:41:48.25 ID:Cy62rojj0
テロリスト「さぁ」

宗介「―――こちらウルズ7。そちらの首尾は?」

クルツ「―――こちらウルズ6。いつでも行けるぜ!!」

宗介「よし、やれ」

バァァン!!

テロリスト「ぐあぁあ!?!?」

テロリスト「―――なに!?どこから!?」

イカ娘「―――おりゃあ!!!!」

シュルルルル!!!―――ガシッ!!!

テロリスト「うわ!?なんだこれ!?」

イカ娘「ここからでていけでゲソー!!!」

テロリスト「うわぁぁぁ!!!」

宗介「やるな。その触手は人一人なら容易に投げ飛ばせるのか」

イカ娘「あーっはっはっは。私に不可能はないでゲソ!!」

テロリスト「ば、ばかな……包囲はなくなったはず……!?」
76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 17:45:55.75 ID:Cy62rojj0
千鶴「油断、したみたいね?」

シンディー「……!?」

宗介「俺と千鶴の会話で気が緩んだようだな?」

かなめ「え……?」

栄子「シンディー……?」

イカ娘「おりゃりゃりゃー!!!」

テロリスト「ぐわぁぁぁ!!!」

清美「イカちゃん、すごい!!」

早苗「かっこかわいい!!」

イカ娘「これぐらい朝飯前でゲソ」

宗介「シンディー……千鳥をどうするつもりだった?」

シンディー「な、なんのことだが……ミス千鶴が手引きしたんじゃないの?」

千鶴「……私が?」

宗介「相沢千鶴はミスリルの一員だ。当然、千鳥のことも知っている」

シンディー「!?」
78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 17:52:07.49 ID:Cy62rojj0
千鶴「まあ、主に諜報活動が専門なんでテスタロッサさんとはあまり面識がないけど」

宗介「会いたがっていたぞ?」

千鶴「またそのうち」

シンディー「くっ……」

イカ娘「シンディー……かなめをどうするつもりだったでゲソ?」

栄子「シンディー、説明してくれ」

早苗「……」

清美「……」

シンディー「どこで気がついたの……?」

宗介「小声で誰かと連絡をとっていたな?―――悪いが口の動きを読み取るのは得意なのでな」

シンディー「……」

宗介「答えろ。貴様、アマルガムか?」

シンディー「それは……」

クラーク「―――シンディー!!!こちらにきてくだサーイ!!新しいASが完成しまシタ!!!」

宗介「―――千鳥!!伏せろ!!!」
79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 17:56:29.80 ID:Cy62rojj0
―――岩場

クルツ「おいおい!!海の家が吹き飛んだぞ!?」

マオ『―――こちらウルズ2。聞こえる?』

クルツ「聞こえてるよ。ありゃ、どうなってんだ!?見たこともないASがいきなり……」

マオ『どこにも属していないASなんじゃない?』

クルツ「そんなことがありえんのか……」

マオ『とにかくそこから動かないで』

クルツ「え……?」

マオ『あいつなら大丈夫。それにあの子もいるんでしょ?』

クルツ「あの子って……?」

マオ『テッサがもう動き出してる。指示があるまで動くな。いい?』

クルツ「了解!」

マオ『よろしい』

クルツ「死ぬなよ……宗介……」
80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 17:58:00.10 ID:z99DC/xw0
イカした展開だな
81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 17:59:58.74 ID:WZSToHrL0
なかなか面白いじゃなイカ
82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 18:01:35.84 ID:Cy62rojj0
宗介「……千鳥?!」

かなめ「へ、平気……」

イカ娘「ごほ……な、なんでゲソか……」

栄子「――わぁぁぁ!!!!!れもんが吹き飛んだ!!!!」

清美「あ、跡形も……」

千鶴「……許さない」

クラーク「さあ、千鳥かなめをこちらにわたしてくだサーイ!!!」

宗介「ASだと……?貴様!!所属を言え!!」

クラーク「我々は軍人ではありまセーン」

宗介「なんだと!?」

栄子「あの声……3馬鹿か!?」

シンディー「私たちはウィスパードの知識が欲しいだけよ!!」

かなめ「え……!?」

宗介「なんのためにだ?!」

クラーク「勿論!宇宙人との遭遇のためにデース!!」
83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 18:07:46.60 ID:Cy62rojj0
清美「宇宙人……?」

クラーク「そうデース!!」

かなめ「ど、どうしてウィスパードのことを!?」

シンディー「テッサが教えてくれたわ。ずっと以前にね。脅威のテクノロジーを知識として保有していると」

イカ娘「よくわからんでゲソ」

栄子「なんでそれがかなめを狙うことに繋がるんだよ!!」

シンディー「勿論、千鳥かなめがそのウィスパードだからよ」

早苗「そうなの?」

かなめ「う、うん……」

宗介「宇宙人との遭遇にウィスパードは関係ない」

シンディー「それは調べてみないとわからない。だから、千鳥かなめが欲しいの」

かなめ「……」

クラーク「手荒なまねをしてスイマセン。ですが、こうでもしないと相良宗介が許してはクレナイとシンディーがいうので」

シンディー「テッサから聞いたわ。貴方の仕事ぶり。徹底しているようだから、説得は無理だと判断したの」

宗介「……なるほど。貴様ら!!生きて帰れると思わん事だ!!」
84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 18:08:09.89 ID:7UtHzADm0
三馬鹿何やってんだwww
85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 18:12:27.06 ID:Cy62rojj0
クラーク「アハハハハ!!―――3機のASを前に強気ですね!!」

マーティン「いきますよ!!」

ハリス「最高のASデース」

イカ娘「うわぁぁ!!でかいのが増えたでゲソ!?!?」

清美「い、いきなりあらわれた……?!」

早苗「なになに?!なんなのー!?!?」

栄子「あいつら……!!!」

千鶴「……」

宗介「……軍には所属していないといったな!!」

クラーク「その通りデース」

宗介「ならば、安心した。お前達ではかなめを連れ去ることはできん!!」

シンディー「なんですって……!?」

宗介「素人が易々とスペシャリストを超えられると思うな!!!」

クラーク「……!?」

宗介「―――大佐殿!!お願いします!!」
87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 18:17:44.94 ID:Cy62rojj0
―――ダナン

テッサ「弾道ミサイルは!?」

「いつでも!」

テッサ「では、発射してください!!」

マデューカス「アイ・マム!弾道ミサイル、発射!!」
―――砂浜

イカ娘「あ、なんか飛んでくるでゲソ!?」

千鶴「あれは……!?」

ドォォォォン!!!

宗介「千鶴、千鳥を頼む!!」

千鶴「ええ」

千鳥「宗介!?」

宗介「大丈夫だ」

千鳥「……うん」

クラーク「なんですかアレは!?―――AS!?」
88:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 18:22:16.46 ID:Cy62rojj0
宗介「―――よし!アル!行くぞ!!!」

クラーク「あれは……?」

イカ娘「ぎゃぁああ!!!また増えたでゲソ!?」

千鶴「みんな、こっちへ!!」

早苗「きゃぁあ!!」

栄子「くそ、なにがどうなってやがる!?」

清美「イカちゃん!!」

イカ娘「こっちにくるでゲソ!!」

かなめ「ちゃんと守ってよ……!!」

宗介「さあ、こい!」

クラーク「ふふふ、たった一機で我々を相手にするつもりですか?」

宗介「いや。俺の相手はお前だけだ」

クラーク「なんですと!?」

宗介「悪いが一気に決めさせてもらうぞ。―――ラムダ・ドライバ!!!」

クラーク「ぬおおお!?」
90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 18:26:02.27 ID:Cy62rojj0
ハリス「千鳥、こっちデスか?」

かなめ「……?!」

イカ娘「やめなイカ!!」

ハリス「アハハ、流石のアナタもASが相手では―――」

イカ娘「ふん!!」

シュルルルルル!!!―――ガシッ!!

ハリス「うぉぉ!?」

イカ娘「動きを止めるくらいはできるでゲソ」

ハリス「それに何の意味が―――」

クルツ「―――いい子だ。的が止まってれば、間接にでもぶちこんでやるぜ!!」

バァァン!!!

ハリス「こ、これは!?!―――爆発シマース!!!」

早苗「イカちゃん!!」

清美「イカちゃん、危ない!!」

イカ娘「え―――」
91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 18:29:41.74 ID:Cy62rojj0
クルツ「―――やべえ!?派手にやりすぎたか!?」

マオ『馬鹿!!かなめまで巻き込むつもり?!』
かなめ「ごほ……ごほ……」

早苗「イカちゃん!!」

清美「だいじょうぶ……?」

イカ娘「二人とも……ありがとうでゲソ……」

早苗「怪我は!?」

イカ娘「何ともないでゲソ……早苗」

早苗「良かった……本当に……」

マーティン「僕もいるんですよー!!」

イカ娘「ぎゃぁぁぁ!!!」

かなめ「くっ……!!」

マーティン「さあ、千鳥かなめサン、行きましょう!」

かなめ「やめ―――」

千鶴「―――はぁぁぁぁ!!!!」
92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 18:33:12.60 ID:Cy62rojj0
マーティン「ノォォォォ!!!」

ドカァァァン!!!

千鶴「―――ふぅ」

栄子「あ、姉貴……今、素手で……」

千鶴「あとは一機だけね」

クラーク「二人が!?」

シンディー「くそ!本当に使えないわね!!」

宗介「これが素人と玄人の差だ」

クラーク「えーい!!この180ミリキャノンで!!」

宗介「―――はぁぁぁ!!!」

クラーク「くらいなさーい!!!」

パァァァァン!!!

クラーク「弾が霧散した……?!」

宗介「―――これで、終わりだぁぁぁぁぁ!!!!」

クラーク「ぎゃぁあああああああ!!!!!」
93: 忍法帖【Lv=24,xxxPT】 :2011/10/16(日) 18:33:51.96 ID:3icxa3i10
もうフルメタメインじゃねーか
スレタイ詐欺ってレベルじゃねーぞ!
96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 18:38:16.75 ID:Cy62rojj0
千鶴「―――店、どうしてくれるんですか?」

クラーク「スイマセン」

マーティン「すぐに」

ハリス「ナオシマース」

イカ娘「あれ……店を襲った奴ら、人間じゃないでゲソ」

清美「ホントだ……機械みたい」

宗介「どうやら小型ASだったようだな」

栄子「ったく……こんなことばっかりに無駄な英知を使いやがって」

かなめ「私の知識なんていらないんじゃないの?」

宗介「―――イカ娘」

イカ娘「な、なんでゲソ?」

宗介「すまなかったな」

イカ娘「え……?」

宗介「千鳥を守ってくれて、心から礼をいう」

イカ娘「む……今更そんなこと言われても、困るでゲソ」
97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 18:43:01.88 ID:Cy62rojj0
かなめ「ごめんね。こいつ、本当に馬鹿だから」

宗介「だから、こうして過去の過ちを謝罪しているのではないか」

イカ娘「もう良いでゲソ……」

宗介「礼と言ってはなんだが、大佐殿からこれが送られてきた」

かなめ「げ?!なによ、その大量のエビ!?」

宗介「ASのコックピットに入っていた。イカ娘にどうぞ、と」

イカ娘「も、もらっても良いんでゲソか!?」

宗介「もちろんだ」

イカ娘「エビ♪エビ♪ゲッソ♪ゲッソ♪」

宗介「喜んで貰って嬉しい限りだ」

かなめ「あれ……?なんでテッサがイカ娘ちゃんのことを……?」

宗介「さあな」

清美「よかったね?」

早苗「今日はエビパーティーだね!」

イカ娘「ゲソ♪」
100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 18:56:57.17 ID:HHaI1mzmO
―――ダナン

マオ『―――イカ娘は無事みたい』

テッサ「そうですか。ありがとう、マオ」

マオ『で、あのイカ娘ってなんなの?』

テッサ「……大事な人なんです」

マオ『大事な人……?』

テッサ「はい。なので諜報員の千鶴さんに色々と面倒を見てもらっています」

マオ『なにかあるの?』

テッサ「昔……彼女に助けられたことがあるんです。海で溺れて」

マオ『へえ……』

テッサ「彼女が陸に上がったと千鶴さんから報告を受けたときはびっくりしました。ダナンで探しても見つからないわけです」

マオ『潜水艦を作った理由ってそれなの?』

テッサ「それ、も、あるってだけです」

マオ『公私混同じゃない』

テッサ「まあ、まあ。いいじゃないですか」
102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 19:04:20.13 ID:Cy62rojj0
宗介「色々と面倒をかけた」

かなめ「本当にすいません」

千鶴「いえいえ。相良さんのことはテスタロッサさんから色々と聞いていましたから」

栄子「まあ、店も直ったことだし、いいんじゃねーか?」

清美「よかったね、イカちゃん?」

イカ娘「う、うむ……清美、助けてくれて嬉しかったでゲソ」

清美「ううん。親友だもん。当然じゃない」

イカ娘「清美……」

早苗「イカちゃん……私は……?」

イカ娘「む……えと……早苗も……その助けてくれてう、うれしかった……でゲソ」

早苗「イカちゃん……愛してるー♪」

イカ娘「抱きつくのはやめなイカ!!」

ビシッ!!

早苗「あぁああん♪―――でも、幸せ♪」

イカ娘「全く……かっこいいのは一瞬だけじゃなイカ……」
おしまい。
103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/16(日) 19:06:12.34 ID:z99DC/xw0

普通におもろかった

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